一学期も、お世話になりました [Ⅱ‐268]

終業式での話と写真です。

1、1年生から5年生へ

1年生がパートナーの5年生に手紙を渡しました。事前に、全員の手紙を読ませていただきました。

●いちがっきの さいしょの あさの じゅんびを てつだってくれて ありがとう。

●いつも まってて ありがとう。いつも あそんで ありがとう。あそびを かんがえて くれて うれしかった。

●ばすと でんしゃに のってくれて ありがとう。

●ついてて くれて ありがとう。

●おてがみふぁいる、ていねいに、じかんかけて つくってくれて ありがとう。

●おてがみ ふぁいる 1しゅうかん かけて つくってくれて ありがとう。また あそぼうね。おてがみ ふぁいる だいじに しているよ。

●いつも ありがとう。まえ いっしょに たなばた いっしょにかざって くれて ありがとう。こうさくも ありがとう。

●いちがっき ありがとう。ほんとうに ありがとう。がっこうたんけん ありがとう。がっこう つれていってくれて ありがとう。

文字を学んで、感じたことや学んだことを書きことばで表現することができるんだ。相手に、自分の気持ちや心の動いたことを伝えあえるんだ。ことばを気持ちと結びつけて豊かにしているんだ。すごいな、1年生。1年生と関わってきた5年生、そして6年生、どうもありがとう。

 

2、夏休みに、戦争の話を聴いて、調べて、平和について考えてみよう

『ぞうれっしゃがやってきた』を紹介。愛知県名古屋市の東山動物園で本当にあった話です。

今から75年以上前、日本は戦争をしていました。食料がなくなるにつれて、動物たちに与えるえさが足りなく、多くの動物が飢えて死にました。また、空から爆弾が落とされて、ライオンやクマなどが街に逃げ出したらたいへんなことになると、危険な動物を殺すように軍は命令をしました。

インド象のマカニーとエルドは、動物園の努力で殺されずにすみました。2頭の象はやせ細りながらも、戦争が終わるまで生き抜いたのです。日本で生き残っていた象は、この2頭だけだったと言います。

戦争が終わると、多くの子どもたちが象を見てみたいと声をあげました。東京都につくられた子ども議会で話し合われ、東山動物園の象を東京に譲ってもらえないか頼むことになったのです。

子どもの代表が東山動物園をおとずれ、象1頭を譲ってくださいと訴えました。動物園では、象を譲ることはできなけれど、貸すことはできます、と伝えました。しかし、2頭の象は離れません。どちらか一頭を貸すことができなかったのです。そこで、子どもたちが象に会えるよう、特別列車「ぞうれっしゃ」が走ったのです。東京、埼玉、三重など、子どもたちの乗せた列車が走りました。

子どもの象が見たいという願いを持ち、声をあげ、子ども議会で話し合い、みんなの意見として訴え、大人といっしょに実現する方法を考えました。これは、私たちの大切にする自治ですね。

3、詩の紹介

しんぶん  ー小学1年 あべ みちあき

今日、しんぶんで、おもしろいしをよみました。

「すきなもの」 1年 くぼ かつよし

ぼくが/すきなものは

ふゆやすみと/はるやすみと/なつやすみと

ずるやすみです

おもしろいなとおもいます。

「こういう子 すきだな」/とおかあさんが、いいました。

「なんで」/て、ぼくがきいたら、

「すなおだもん」/と、おかあさんがいいました。

「なんで、ずる休みあんの」/て、ぼくがいいました。

ぼくはずるやすみをしてはいけないと/おもったけど、

おかあさんが、

「こころにおやすみを、/あげないといけないときもあるからね」/といいました。

子どもたちに、この夏休み、こころにおやすみをあげたり、やりたいことに夢中になって、たっぷりたのしもうと伝えました。(明日から、学年での行事や学習が始まります。それもたのしみですね。)※詩は、『ココロの絵本』(大月書店)より引用

8月28日説明会は中止とします

本校にご関心をお寄せくださりありがとうございます。

東京都に緊急事態宣言が再び発出されたことに関わり、3点お知らせいたします。

 

①第3回学校説明会(8月28日)の受付準備を進めて参りましたが、

オリンピック等の大規模イベント後の感染状況が予想できないことなどから、

多くの方にお集まりいただく催しを中止することとなりました。

夏季休業中にご来校いただくことは叶わず大変残念です。

本HP「桐朋小だより」にて学校生活の様子を発信して参りますので、ご覧いただければと存じます。

 

②上記を鑑み、今週末(7月17日土曜日)の第2回WEB説明会のご予約枠を若干名追加いたしました。

校長挨拶、桐朋小だより、パートナーとの関わり、を録画にてご案内いたします。

よろしければご参加ください。

 

③9月4日(土)の学校体験会は現状未定です。

今後の状況を見据えながら、屋外施設見学等の可能性を探ってまいります。

詳しくは、8月21日以降にHPでお知らせいたします。

 

暑さ厳しい夏を迎えます。皆様どうぞご自愛ください。

 

教務

パートナーさんとの素敵な七夕

七夕前の7月のある日、1年生と5年生のパートナーでたなばたかざりを作り、本物の笹に飾りました。

5年生はあらかじめ『1年生にも作れる七夕の飾り』か『1年生に「すごい!」と言わせる七夕の飾り』

を研究するのがミッション!

当日に向けて、頭を悩ませながら調べたり練習したりしました。

     

さて、当日。

1年生はパートナーさんと何かができるというだけで、朝からワクワク。

「早く来ないかな~」「まだかな~」と待っていました。

教室を二つに分かれて、かざり作り開始!「ここを折ってみて。」「ここを順番にはさみで切るよ。」など、

1年生にもわかる言葉で丁寧に教えてくれる5年生。1年生も安心して作ります。

 

そのうち、「見て見てちょうちん!」「これ何かわかる?貝だよ。」「すごーい!天の川だ~!」と、

できたものを見せ合いました。

 

できた人たちから笹に飾ります。

1年生だけでは難しいひも結びも、5年生の力を借りたらどんどん結べて、笹がにぎやかになっていきます。

前の日に書いてあったお願いごとの短冊もあわせて飾っていきました。

 どんなお願い事があるのかな…?

「はやく はしれるように なりたい」

「はやく おたんじょうびが きますように」「すみっこの にんぎょうが ほしい」「ほしがとれますように」

1ねんせいらしい、かわいいお願いごとが並びます。

「おとうさん、はやく ○○を かってください」なんていうのもありました。

天の神様というよりお父さんへのお願いかな?

5年生はどうでしょう?

「くわがたが欲しい」「一級建築士になりたい」「コロナが収まりますように」「合宿(代替行事)が成功しますように」「世界平和」「家族が健康でいられるように」…色々考えているんですね。

「もう少し寝たい ゆっくりしたい」ん?と思ったら、先生の願いごとでした!

音楽の授業でも「たなばた」の歌を歌い、七夕の本を読み聞かせてもらい、織姫と彦星に思いを馳せる七夕。

4月からお世話になっているパートナーさんとの想い出もまた一つ増えた1年生たちです。

短冊のねがいごと 

今日は小暑。二十四節季の11番目です。

湿度が高くでなんだかゆううつですが、そんな時に目を楽しませてくれるのが、

色とりどりの「七夕飾り」です。

幼稚園の短冊は、お家の人が文字を書いてくださったようです。

・トマトが大きくなりますように

・つるつるのどろだんごを たくさんつくれるようになりたい

・髪チョキチョキにお母さんといけますように

3年生のステンドグラスのような飾りも素敵です

・ザリガニが元気よくえさをたべて大きくなりますように

・パティシエになりたい

・大きな四つ葉をみつけたい

 

1年生はパートナーの5年生と一緒に笹飾りをしました。

・パートナーとまいにちいっしょに(学校に)行きたい

・かがくしゃになりたいです

・たんじょうびがはやくきてほしいです

・僕の飼っている犬が長生きしますように

・目がよくなりますように

 

こんな短冊もありました。

 

・あたみの土砂くずれがおわりますように

・「思いっ桐遊ぶデ〜」(5年生の学年イベント)が成功して、来年こそ八ヶ岳に行けますように

 

みんなの願いが叶いますように。

地球市民の時間〜ケニアから学ぶ①〜

「ハランベー」

この日教えてもらった、”みんなで助け合う”という言葉。

その言葉が、大切な言葉の一つになった。

 

5年生はこの日、ケニアの首都ナイロビにある世界最大規模のスラム街、キベラスラムで32年間にわたって子どもや若者の支援をしている早川千晶さんのお話しを聴きました。

子どもたちが綴ったふりかえりを元に、学びを共有します。

 

「私は今までのケニアの印象は、動物がたくさんいるというイメージで、早川さんの講演を聴いて、イメージが大きく変わりました。

早川さんがケニアに行こうとしたきっかけがとても素敵だなぁって思った。

”お金もちや貧しい人は、どこで、何が変わって、差別されるようになったのか。”

という疑問に対して、自分で(それを)感じるためにケニアにいき、マゴソスクールを立ち上げる。そしてハランベー(みんなで助け合う)を行い、みんなで励まし合う。貧しい子どもたちのために力を合わせて、一人でも助ける、そこまでやってでも苦しんでいる子どもを助けたいという千晶さんや(みんなのお母さんの)リリアンさんは かっこいいなぁって心から感じた。

ケニアの子どもたちは、ご飯を食べたくても食べられない子どもが多いのに、私たちは当たり前のように食べたり飲んだりできる。だから、私たちはすごく恵まれているんだなっていうのを、改めて感じました。」

「今日は、ケニアからきた千晶さんの話を聞いた。一言で言えば、”すごい!”      そのすごいは、ケニアの人たちの協力する力、仲の良さ、笑顔を見てそう思った。そんな一方、貧困な人がたくさんいるので、いくら幸せでも大切な人を失うと幸せは壊れてしまうな、と思った。

そんな自分の居場所をなくした人のための学校”MAGOSO SCHOOL” そこで笑顔を取り戻す。そんな仕事に ぼくもつきたい。」

 

〜実践報告②に続く〜

WEB説明会②開催のお知らせ【7月17日(土)】

本校にご興味をお持ち下さる皆様

 

先日の学校説明会は感染症対策のため人数を絞っての開催となり、 

皆様にはご不便をおかけしました。

 

まだまだ多くの方にご来校いただくことは難しい状況が続いております。

第2回説明会の模様などをまとめましたので、

ご家族皆様でゆっくりとご覧いただければ幸いです。

 

◆桐朋小学校 WEB説明会② 7月17日(土)

内容:校長挨拶/桐朋小だより 他

・本ホームページ「WEB説明会会場」のバナーよりお進みください。

・13時~21時までご視聴いただけます。

・ご視聴にはパスワードが必要です。お申込み完了時に送信されるメールをご確認ください。

 

お申込みは、7月4日(日)午前10時から受け付けます。

本ホームページ「説明会・体験会予約画」からお進みください。

 

教務

 

 

 

 

 

 

 

放課後の豊かな時間

1年生は、少し前から放課後の時間が始まりました。

 

始めは、何をしようと探っていた子も

今では放課後を謳歌しています。

グラウンドで思いっきり走ったり

アスレチックで遊んだり

砂場でごっこ遊びなんかも。

もちろんコマ回しなんていくら時間があっても足りません。

もう今から、七夕で1年に一回のお願いをするときに、

「2ねんせいになったら コマがいちばんつよくなりたいです」

と綴る子までいます。

学校中からダンボールを集めてきて、

お店やさんごっこ、車を作る、ソファをつくる、

素材が一つあれば、そこはどんな世界にも早変わり。

子どもたちの想像力と行動力に驚かされる毎日です。

「〜していい?」ではなく

「〜したい!やってみよう!」がたくさん生まれる、素敵な時間です。

こんな時間を、ずっと保証したいなと思います。

本の寄贈を、ありがとうございます [Ⅱ-267]

保護者の方よりいただいた本を読み、授業で紹介をしたり、図書室に入れています。寄贈してくださった皆様、ありがとうございます。

■不安や心配に寄り添い、励ましてくれる絵本シリーズ(5冊)(東京大学下山晴彦研究室、松丸未来原案、解説、ほるぷ出版)

『おかあさんにおはなししたいこと』

主人公のまーくんが、小学生になったら一人で眠る約束をお母さんとします。ところが、「ぼく ひとりで ねようとしたんだけど こわくなっちゃったんだ。…」「でも おかあさんが いそがしそうだったから…」「… こわくなったらおかあさんを よびにいってもいい?」

「こわいって いっていいんだ」、お母さんは気持ちを受けとめてくれる、と実感したまーくんは、お母さんに自分の気持ちを話せるように変化していきます。

¨めんどくさい¨SOS

なんでも一生懸命だったリカさんが、「めんどくさい。なにもしたくない」と、ごろごろするように。リカさんを診察して話をきいたおじいさん先生は、「リカちゃんはね、がんばりすぎて、からだも こころも つかれちゃったんだね。おいしいもの たべて、たんさん ねて、すこし のんびりすると いいね」と言いました。

リカさんが、自身のからだの声を聴いて変化する様子がとても素敵で、何回もめくって読みました。「あ~ きのにおいがする。……とりが ないてる。……かぜが すずしいな。……ほっとする……」。

最後に、「心の成長は、誰かに受け止めてもらうという経験な大切です。様ざまな気持ちを受け止めてくれる大人の存在や、一緒にいてくれる友達の存在が必要不可欠です。そのような、人との交わりの中で子どもは成長していきます。(中略) その存在が安全基地となっているからこそ、主人公は勇気を出し、不安に立ち向かい、ひとまわり成長できるのです。」と書かれていました。

■『FACES いじめをこえて』(NHK「FACES」プロジェクト、角川書店)

「…、ここに登場している方々(日本、台湾、ブラジル、クロアチア、ドイツ、パレスティナ、ボスニア・ヘルツェゴビナ―中村)は、それでも、いじめの渦中にいる子を何とかしたくて、自分の経験を語ったのだと思います。いじめという壁に当たり、人の痛みを知り、その経験から、助けを求められない人たちに寄り添いたいと行動した人たちがここには集まっている。…¨あなたには、絶対に生きてほしい¨って」(本書の巻頭談話 ジャングルポケット 斉藤慎二さん)

世界中の、いじめでつらい経験をしている方々に、「一人じゃないよ」「自分らしさを取り戻すきっかけは多様だよ」「世界は広いよ」という思いを伝え、周りにいる方々にも「何かできること」を考えるきっかけになれば……。という本書です。

今後、6年生との授業で内容を紹介します。

幼稚園保護者の皆さんとの学習会③ [Ⅱ‐266]

保護者の方から、・園として今大切にしていることは何ですか ・3学年それぞれの発達段階で大切にしたいこと(Ⅱ‐262) ・子どもの権利について(Ⅱ‐263) ・子どもの心が社会の中でどう育っていくのか ・子どものやる気をどう育てていくのか ・子どもがこの状況下(コロナ禍)でどう感じているか ・今後子どもの社会性が変わってくるのか ・個性とわがままの違いについて(今回) 考え合いたいという願いが出され、私も学んで参加しました。

左 園庭の杏 右 永野農園さんでのじゃが芋掘り

今回は、「個性とわがままの違いについて」の「わがまま」にかかわることを、子どもの姿をもとに学び合いたいと考え、保護者の皆さんに投げかけた文章からです。

どちらがよい子と考えますか?

5歳のAさんとBさんが公園の砂場で、たくさん山や川をつくっています。水を運んできて、全身でダイナミックに夢中になって遊んでいました。(こんな公園にしていきたいですね。) 

4時になり、2人ともスイミングの時間なので、お母さんが声をかけました。「お時間だから手を洗ってらっしゃい。」

 Aさんは、「はーい」と、遊ぶのをすぐにやめて、水道で手を洗い、お母さんといっしょにスイミングに行きました。Bさんは、「いやだー。もっとお砂場するー。ママ、みて、すごいでしょ! スイミング? 今日は行かない」と言って、お砂遊びから戻ってきません。

どちらがよい子と考えますか? (この例は、以前、初等部の研究会講師で来てくださった大河原美以先生より学びました。)

オンラインのグループで感想や意見を出し合いました。時間があれば、Bさんに何て声かけをするかを考えてもらいました。 

 2年生のRちゃんが見せてくれた草花図鑑。

同じお子さんでも、その時その時のいろいろな反応があるので、この一場面だけでどう考えるのかは難しいとも思います。

中村の考えを書きますが、これが正解ということではありません。Aさんのように振る舞ってくれたら、親として楽でしょう。きちんと言うことを聞ける、すぐに切り替えが効く、動作の早い子と捉えられます。しかし、『感情の育ち』ということ(ここが大河原先生が大切に話されていたこと)から考えると、Bさんの方が望ましいと思いました。身体中でわくわく楽しむことが、子どもにとって望ましいと思うからです。その遊びを止められた時には、「いやだー」というのは自然の感情の流れだと思います。Aさんは、身体のなかにある楽しみを、お母さんの声を聞いて止めてしまったと捉えます。こうしたことが続くと、感情の育ちを考えたときに、たいへん心配になります。

保健委員会の人たちが全校に呼びかけて集めたペットボトルキャップ。ポピーの家に運んで、リサイクルや世界の子どもたちへワクチンを。

では、Bさんに何て声かけをするといいのでしょう。

「行かないなんてわがままだわ。(こんなことを言わさないよう厳しく叱らなくちゃ。)」「スイミングに行くって言ってたでしょ。行かないなんて悪いこと!」などと叱る。

「もっと砂場で遊びたかったのね。残念。がっかりだね。」、「今日は、スイミングの時間だからもう遊べないよ。」と伝え(できるだけ落ち着いて)、子どもが泣いてしまったら自分の力で泣き止むまでそのままにする。泣き止んだら「よく我慢したね」と褒める。

保護者の方からは、いろいろな発言がありました。