今年も出会いをたのしみに [Ⅱ-170]

 今年も、沖縄園田青年会、今別荒馬保存会の方が運動会に参加をしてくださいます。ありがとうございます。

 ここ数日、台風の影響で沖縄からの飛行機が飛ばないかもしれないと聞き、心配していました。運動会前日に、園田青年会の方に来ていただき、エイサーを踊る5年生の子どもたちとの出あいをつくります。子どもたちはこれまでよく取り組んできました。今年もいい出あいをつくり、本番をむかえられることを願ってきました。無事に羽田に着いたことをたいへん嬉しく思いました。

 園田青年会と本校の出あいは、1997年10月。出あいから現在まで、市川直美先生にたいへんお世話になりました。

 まだ「(沖縄の)外には出していない」園田エイサーを、「教育のため」「学校で教えるのだから出してもいい」と考えてくださいました。当時、会長だった伊波さんはその後も来てくださり、園田青年会と本校の交流を大切に築いてくださいました。「子どもたちが日々の練習でやってきた中のポイントで、リズムをつかむとか、三線、歌に合わせて太鼓を打つとか、改めて教えると、まばらだった太鼓の音が一つになってくる。それを子どもたちが分かるとまた楽しくなる。太鼓を打つのが楽しい。それを打つときのエイサーの醍醐味がわかる。」と、子どもとの出あい、その喜びを話してくださいました。

 さて今年は、どのような出あいがあるのでしょうか。たのしみです。

 

 

運動会直前!

いよいよ、運動会です。各学年の練習も熱が入っています。

2年生 対抗競技の作戦会議中~白~

2年生 対抗競技の作戦会議中~赤~

 

 

●学年だけでなく、1,2年生合同の玉入れや、3~6年生合同の大玉リレー、2色対抗チームの応援など力を合わせるところがいくつもあります。子どもたちの手で作っていく運動会の実現に向けて動いています。

4~6年生が運動会の運営を係活動として支えます。大玉リレーは6年生の係の子たちが中心に勝負の作戦だけでなく、入退場の動きも念入りに確認しています。

用具係は演技や競技で必要な道具を準備し、指定の場所にしかるべき時にセットできるように打ち合わせをしたり、必要な道具が実際にあるか確かめました。例えば、玉入れの玉は1チーム100個なので、玉をすべて出して数えました。それから応援合戦の時に必要なチームエリアの目印のテープはメジャーで長さを計測し、コーンに巻き付けて準備しました。
どの係も見えないところでこうした準備をすすめていること、その上で運動会がスムーズに行われていることを実感しながら取り組んでいます。

6年生大玉係 作戦打ち合わせ中

応援合戦の練習の様子

 

 

●1,2年生は玉入れで一緒に競技をしますが、ここでは2年生の支えが光ります。玉入れはダンスと玉投げが交互に行われる競技です。ダンスは2年生のダンスリーダーたちが踊りを考えて覚えました。そしてまずは2年生の自分のクラスで練習しました。2年生が踊れるようになったら、今度は1年生の各クラスに教えに行きました。1年生は真剣に楽しく練習してくれました。

ダンスリーダー以外の2年生も力を見せています。予行練習では、グランドに椅子や荷物を教室から運ぶのですが、1年生にはなかなか重く手ごわい道具。それを察し、自分たちもなかなか手ごわいであろう荷物を早々に準備・片付けをして、1年生のところへ行き、「もっていってあげようか?」 「手伝うよ。」と言って、階段やグランドで助けていました。

2年生 クラスで玉入れのダンスの練習

1年生 2年生から玉入れのダンスを習う

 

こうした2年生の、一つ年上のお姉さんお兄さんとして頑張る姿を1年生は心にとめ、来年自分たちが2年生になったら、こんな風にできるようになりたいと憧れたりするのでしょう。今年の2年生はきっと去年の2年生(今の3年生)の姿を自分に重ねていることでしょう。

いよいよ運動会。演目以外の子どもたちの姿にも時折、目を配っていただけたらと思います。

運動会予行を行いました。

 間もなく運動会当日を迎えます。今日は予行練習を行いました。途中から雨が降り出したので、各学年の発表の練習まではできましたが、対抗競技開会式の途中で終了としました。

 係の仕事も本番と同じ場所で時間を意識して、当日と同じように行う準備も予行の大事な役割でした。一部できなかったところは、今後の練習や打ち合わせでカバーして当日を迎えます。台風の接近が気になりますが、日曜日、良い天気で運動会ができますように。


もうすぐ運動会 [Ⅱ-169]

 今週日曜日が運動会です。今朝は、全員で石や台風のため折れて散らばった枝などを拾い集めました。その後で、2色対抗競技の1、2年生玉入れ、3~6年生大玉リレーを行いました。1、2年生は、楽しい音楽に合わせて玉入れをします。大玉リレーは、上級生がリーダーになって下級生を導き、3年生から6年生まで1つの大玉をさまざまな形でつないでいきます。

 桐朋小学校の運動会は、前半は体育学習の発表(身体表現運動、民舞)、後半は赤白による2色対抗競技をおこないます。

 体育の授業だけではなく、総合や美術の時間に、歴史やその背景にもアプローチしたり、踊りの道具作りをしたりと総合的に学習を積み重ねながらその成果を運動会の場で表現します。

【前半 体育学習の発表】

 身体表現運動は、4年生が発表します。[宇宙]をテーマに、器械運動的な動きやダンスを取り入れ、元気いっぱい表現します。4年生らしいからだの動きやリズム感などを大切に構成しました。4年生自ら創作した表現にもご注目ください。

 民舞(日本の踊り)は、1、2、3、5、6年生が発表します。古くから人々に伝えられてきた日本の踊りを表現します。

 1年生は[荒馬]を踊ります。青森県今別町の踊りで、ねぶた祭りの踊りがもとになっています。「ラッセラー、ラッセラー!」の威勢のいい掛け声や太鼓のリズムに、1年生のかわいい馬が力いっぱい駆けまわります。

 2年生は[花笠踊り]を踊ります。花笠踊りは、花笠音頭に合わせて踊る山形県の踊りです。自分たちで飾りつけした花笠を持って、元気な歌と掛け声に合わせて踊ります。

 3年生は[みかぐら]を踊ります。岩手県大森村に伝わる神楽舞を踊りやすくしました。秋の豊作や幸せを願う気持ちがこめられています。日本の踊りのもつ独特の調子を味わいつつ、元気いっぱい表現します。

 5年生は[エイサー]を踊ります。エイサーは、沖縄本島や近隣の島々の盆踊りです。祖先の霊を供養し、無病息災を願い、家庭の繁栄を祈念します。太鼓を打ち鳴らし、はやしを入れながら、大地を踏みしめ、勇壮に踊ります。代表的な団体の沖縄市園田青年会の踊りを取り入れています。

 6年生は[中野七頭舞]を踊ります。岩手県岩泉町中野で約180年前から踊られています。七つの道具を持ち、農地を開拓していきます。木を切り、畑を耕し、けものを追い払い、豊作を祝い、仕事の苦労をいやすという内容です。最後の学年として、たいへん難しい踊りに取り組みます。

 本年度も沖縄市園田青年会、今別荒馬保存会のご協力を得て、本場の力強い踊りを見せていただきます。

【後半 2色対抗競技】

 クラスや縦割り学年が協力し、力いっぱい競技します。開会式でのエール交換では、子どもたちが考えた応援を1~6年生のチーム全体で行います。先週、赤白にわかれて結団式を行いました。たのしい応援で、競う相手のことも考えてのものでした。

 

 運動会を支えているのがいろいろな係活動です。大玉リレーの整列、誘導、競技のリードなど、子どもたちの手で行います。子どもと教員が協力して、用具の準備、片付け、ライン引き、放送など、さまざまな作業に一生懸命取り組みます。子どもたちの主体性を育てることを大切にしています。運動会は、子どもたちが一歩も二歩も成長する大きな行事です。

5年合宿

 昨年夏の合宿から1年2ヶ月ぶりにやってきた八ヶ岳高原。バスを降りて高原寮までの道のりも「去年より短く感じた・・・」と話す子どもたちの姿にも1年の成長を感じました。

 4日間の日程は、1日目は入寮式、昼食、荷物整理など終えて自由時間(グラウンドで遊んだり川俣川の川原で遊んだり・・・)

入寮式

川遊び

 
2日目の主な活動はハイキング。川俣川東沢を上って清泉寮から美し森山へ。帰りは森の中を歩いて寮にもどりました。

美し森山 山頂で写真

 
3日目は、野外料理とキャンプファイアーの予定でしたが、キャンプファイアー開始直前に雨が降り始めたため、室内でのキャンドルサービスに切り替えました。

野外料理

キャンプファイアーの準備

 
4日目は、寮内の大掃除をして帰京です。

 出発前から雨の予報が多く出されていて大変心配しましたが、予報に反して雨が少なく、ほとんどの活動が予定通り行えました。

蚕蛾から糸をつむぐ

理科では昆虫の成長について学習をします。3年生では、東、西組ともに、今年は蚕の育成をしました。世話を通して、幼虫からまゆ、そして成虫へと成長していくその変化を子ども達といっしょに感じることができました。

 

初めて、蚕を教室にもちこんだときは、

「きもちわるーい!」

「白くてうねうねしている!」

とみんなパニックでした。

すると、ある子が、手のひらに一匹のせて、目を近づけてじっくり眺めています。

「なんだか、かわいいよ」

嬉しそうに、なでていました。しばらくは、その子がエサやり係となりました。

 

毎朝、教室にやってくると、20ぴきほどいる蚕たちのフンの掃除からです。手際よく片付けて、桑の葉っぱでつくられたペースト状のエサをあげると、蚕たちはもりもり寄ってきます。懸命に食べている姿をみて

「週末も持って帰って、世話をしてあげたい!」

と、大事そうに段ボール箱に入った蚕を抱えて持って帰りました。

 

 

楽しそうに世話をしているその子の姿に触発されたのが、

「私もエサやってみたいな」

と、ひとり、またひとりと増えていき、いつのまにか

「いやーん。蚕つるつるしていてかわいい!」

と人気者になりました。

一ヶ月も世話していると愛着がわいてくるものです。いよいよまゆを作り始める蚕たちをみて

「先生、蚕って糸になるっていってたけどほんと?」

と、怪訝そうな顔をして聞いてきます。

「そうだよ。まゆをゆでて糸をまきとっていくんだよ。やってみる?」

そうきくと、みんな一斉に

「やだやだ!残酷!」

「そんなの、かわいそうだよ!」

と大反対。しかし、蚕蛾はもとは人間が生糸を紡ぐために「つくられた」命だということを家庭学習で調べてきた子がいました。

 

本当に、殺してしまっていいのだろうか。

 

そんな問いをつきつけられながらも、糸を集めてみたい好奇心との話し合いが続きました。結果、まゆは数個のこして、糸を紡ぐことになりましたが、私たちの生活には、大切な命の犠牲の上で成り立っていること、そんなことを考えるきっかけともなりました。理科をとおして、昆虫の成長だけではなく、命の大切さへも広がりました。

放課後、手始めに6個ほど、まゆを茹でてみました。興味のある子達はみんな鍋をかこんでいます。

「やっぱりかわいそう」

と目に涙を浮かべている子もいました。こういうときに

「でもさ、やっぱりみてみたいな」

と好奇心も旺盛な子どもたち

「ちゃんと糸をとってありがとうを言おうよ」

そんな会話をしながら、茹で始めて5分ぐらいすると、糸がほぐれてきました。

 

驚きと共に、ペットボトルにぐるぐるとまき付けること1時間。みんなもくもくと熱中する時間でした。糸は思ったよりも、張りがあって光り輝いて美しい。触ってはつるつるの感触をたしかめながら、蚕のもつ不思議さと素晴らしさにもふれることができました。

 

子ども達は、その後、下校してしまったのですが、のこったマユを仕上げてしまおうと、糸をぐるぐる巻き取ってはみたものの、1時間経っても、2時間経っても巻き終わりませんでした。1匹のマユからほんと驚くほどの糸が巻き取れるのを時間を通して、先生も感じることができました。とほほ。

 

昔の人達はこういう生糸で着物を作ってきていたこと。そんなことに思いをはせながら2学期は、繊維のヒミツへと学習を広げていこうと考えているところです。

 

 

しぜんひろばの場所がかわります [Ⅱ-168]

新しいしぜんひろばをつくります
 子どもたちにとって、大好きな、かけがえのない場所であるしぜんひろば。
 都心近くにあって豊かな緑、土の匂いを経験できるしぜんひろばは、初等部の大きな財産です。

 残念ながら、そのしぜんひろばのある土地を2018年度中に貸主へ返却することとなりました。私たちとしては継続して使用したいので、何度も話し合いをしてきましたが、叶わなくなりました。
 現在のしぜんひろばは、1998年よりお借りし、20年間使用させていただきました。2019年4月には、もとの状態の更地として返却しなければなりません。

 子どもたちが大切にしてきた思い出の場所が急になくなってしまうのは、悲しいし、申し訳ない気持ちです。

 子どもたちにとってかけがえのない場所なので、新しいしぜんひろばをすぐ隣(以前、竹楓荘があり、現在は更地)につくることにしました。2018年11月下旬より工事を行うことになります。工事中ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、どうかご理解ご協力の程よろしくお願いします。

新しいしぜんひろばへの願い
 2019年4月には、新しいしぜんひろばをつくりたいと考えます。新しいしぜんひろばへの願いとして、
・これまでみんなで大事にしてきたしぜんひろばに近いものをつくりたい。
・みんなが冒険できたり、ゆったりできたりする森に育てたい。
・遊び方の決まった遊具があるのではなく、自然の中で「発見」したり、自分たちで遊びを「発明」したりする可能性の広がる場所にしたい。
・新しいしぜんひろばを子どもたちといっしょに考え、つくっていきたい。
・児童会の理科園・自然広場委員の人たちといっしょに、来年度からの活動を考えていきたい。
と思います。


 また、11月に向けて、子どもたちと「おわかれしぜんひろばの会」(仮称)を実施したいと考えています。

しぜんひろばの歴史から
 しぜんひろばの誕生は、1998年秋。

「子どもをめぐって殺伐とした出来事が日常化してしまった現代において、そのことを憂えたり、評論したりしてもはじまらないので、少しでも子どもたちの成長にとってよい働きをする環境を整えたいという強いおもい」を込めました。
 1999年9月、全校児童が集まり、ひろば開きを行いました。

 川や池を造るのに同窓会のご協力がありました。ありがとうございました。また調布市や東京都からいただいた樹木を植えていきました。ありがとうございました。卒業記念の樹木もありました。はじめは幼木だったコナラ、クヌギ、トチ、シイ、ヤマモモ、クルミ、ミカン、ザクロなどの木が大きく育ちました。
 木登りができる大モミジは、1年生が勇気を出して登ったものの、下りられなくなってしまい、泣いて助けを求めたこともありました。すぐ横の手製ブランコでは、低学年の子がのるのを上級生が押している場面もよく見られます。勇気を出して川を渡ろうとしたものの「池ポチャ」は現在も続いています。

 しぜんひろばを大切に育てている子どもたち。児童会の自然広場委員会のはじまりは、石拾いなどをしていた教員の姿をみていた子どもたちが自然発生的に参加したことがきっかけでした。現在の活動は、週に一度5、6年生が自治活動として行っています。枯れ葉を集め、大モミジの木の下に敷き詰め、飛び降りても安全にと願って活動をすすめています。池の掃除やブランコの安全点検なども行い、たのしく、安全に過ごせる場所にしています。