投稿者: tohoblog
転編入試験を行います。
2024年4月入学の転編入試験は、以下の学年で行います。
新2年生 男子1名、 新3年生 女子1名、 新4年生 女子1名
試験日は、2月17日(土)です。詳細は、募集要項でご確認ください。
募集要項・入学願書(無料)は、学園総合受付窓口で配布します。
配付期間 1月15日(月)~2月5日(月)
[平日]9:00~16:00 [土曜日]9:00~12:00
尚、1月14日までに「転編入通知希望フォーム」に登録されており、今回の募集に該当する方には郵送でお送りいたしますので、来校の必要はありません。
また、登録していなかった方でも、郵送を希望される場合には、小学校ホームページ内、「転編入通知希望フォーム」にご登録ください。
郵送請求期間 1月15日(月)~1月31日(水)
遊びを通して
週に1回の朝スポの時間。
各クラスいろんな企画で朝の時間を楽しんでいます。
4年生のあるクラスでは、係の子が毎週みんなが楽しめる/繋がれる遊びを企画してくれます。
ある日は、「魔法のじゅうたん」。
全員床に落ちることなく絨毯を裏返すことはできるか!?
自然と声掛けと支え合いが始まります。
周りを見て司令塔的なポジションをするのが上手な人、協同するのが上手な人、声掛けはしないけれどもニコニコっと楽しんでいる人、仲間のいろんな側面が見えてきます。
簡単そうに見えて難しい。
話し合いで、いろんな作戦が生まれます。海苔巻き作戦。ジャンプ作戦。
一見大人が見ると「絶対無理でしょ」と思うようなやり方も
「やってみて」「チャレンジ」してみるのです。
たくさん失敗します。
失敗した後の声掛けフィードバックが良くなってきました。
「もう無理」じゃなくて「今の感じでもう一度◯◯が支えてやってみよう!」「惜しい惜しい大丈夫!」「よし、次はあの作戦にしよ!」
くも鬼ごっこ、ファイブタッチ、パイプライン、ふうせんリフティング、新聞紙リレー
楽しい遊びの中にこそ、学べることや繋がりポイントが溢れています。
たくさんの声かけが生まれる時間。
自然と少しずつ少しずつ、見えない繋がりが太く、強くなってきています。
2024年は、子どもの権利条約を批准して30年の年 [Ⅱ-377]
子どもの権利条約は、1989年、国連総会で採択され、日本では1994年に国会で批准し、世界で158番目の締約国となりました。その内容を簡単にまとめます。
【子ども】は、あせらずゆっくりたっぷり自分(たち)らしく子ども時代を過ごそう。
【権利】とは、人間として誰もが持っていて当たり前のことです。たとえば、「安心」、「自由」、「自信」などです。「安心」とは「心が安らか」で「いのちの危険や病気になっても治療が受けられるなどの不安がな」いこと。「自由」は、「自分の考えが大切にされ、行動できる」こと。「自信」は、「自分のことを価値ある存在として自分自身を認められること」です。
【条約】は、国家間で取り交わした約束事のことで、重い意味を持っています。
日本では批准後、残念ながら「国連子どもの権利委員会」より、「「子ども期」、子どもの意見表明権、「子どもの保護」において、国家の責任と義務を再構築すべき」などと、政府に改善を求められてきました。「子ども期」を大切にしているかを、批准後30年の本年に再考する必要があります。
元園長・校長の宮原洋一さんは、『もうひとつの学校』(写真・文 宮原洋一、新評論。白黒写真は宮原さんの本から引用)において、日本の「子どもの自由が奪われてきたのではないか」と述べています。宮原さんはこの本で、子どもの命の輝き、「子どもたちのあそびのパワー」を存分に伝えられていました。
しかし、そのパワーが喪失されてしまったと捉え、「このパワーこそが人間としての根っこをたくましく育んでいたとするなら、この喪失は子どもの発達にとって大きな問題であり、『子ども史』のなかではかつてないことでした。」と課題を示します。
そして、「子どものあそびのコミュニティーがないところでの学校教育は、脆弱な基礎の上に家を建てるようなものです。逆に言えば、このベースを欠いたところでは学校教育はうまく機能しないのではないでしょうか。あそびが子どもの発達にとって不可欠なものだとすれば、その素地ないに初等教育は成り立ち得ないからです。」と述べています。
この現実と課題に対して、宮原さんは「ひとつの解決策として、『もうひとつの学校』(写真と文で示した子どもの姿―中村)が子どもたちの発達のなかで果たしていた役割を再評価し、それを子どもたちの発達にとって不可欠のものとして位置づけることです。」と提案します。それから、「この一つの試みとして、東京都調布市にある私立桐朋小学校には子どもたちが『しぜんひろば』と名付けたあそび場があります。1999年の秋、草が茂り、木登りができ、小さな池と人工の小川がある広場が校地の一角に誕生しました。/子どもたちは、放課後にこの『しぜんひろば』でモミジの大木に登ったり、基地をつくったり、穴を掘ったりと、本書で尋ねた『もうひとつの学校』の子どもたちと同じようなあそびをはじめました。」と、桐朋小学校の試みを伝えられました。(下の写真は、2005年に宮原さんがしぜんひろばで撮影)
まとめとして、「このように、校庭のいろいろな場所に子どもが自由にあそびを展開できるような「場」をつくることがまずは必要ではないでしょうか。学校の塀を逆利用して子どもたちの解放区をつくり、かつてのような空き地を主体としたあそび場を校内につくるのです。どの小学校にも、地域の環境を生かして、こうした『もうひとつの学校』を実現させることは可能なはずです。」、「何と言っても、子どもたちがこうしたところで[あそびきる]ことが重要です。中途半端にではなく、子どもが心ゆくまであそびきることで、将来、自らの力で人生を生きていくための根っこが育まれていくはずです。」と述べていました。
宮原さんが撮った子どもの活き活きとした姿、様子を受けとめ、子どもの「時間」「空間」「かかわり」づくりをどのようにつくっていくのか、ひろげていくのか大きな課題として受けとめています。
*ユニセフは、「生きる権利」「育つ権利」「守られる権利」「参加する権利」の4つに分けて説明。
*子どもの権利条約とは、18歳未満のすべての人の安心、自信、自由という人権を守ること、生きる、育つ、守られる、参加する、という子どもの権利について世界中のぐ国々で交わされた約束事であり、約束した国はその国の法律を変えてまでそれを尊重しなければならないもの(宮下聡に学ぶ)。
1月、能登の地震に際して、「家を壊された子は、カバンも学習道具もなくしてしまい、悲しんでいるのではないか」、「地震や津波の恐怖。おびえ心を閉ざしている子はいないだろうか」、「親を亡くしてしまった子はどうしているだろう。避難した場所で寒さに震えていないだろうか」などと考えて過ごしています。東日本大震災では、福島県渡利にあるさくら保育園とつながって、子どもたちに必要なものをできる限り送ることをするなど、私たちができることに取り組みました。能登地方の子どもにかかわる場所に連絡をとっています。
「きょうね みそをつくってね すっごくたのしかったんだよ。」
今年も桐朋っ子たちの授業や活動の様子について、ぜひ皆様と共有できたらと思います。
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回は、2学期に行われた1年生の活動について、ご紹介します。
~1年生 国語と総合の学習での味噌づくり~
1年生の国語では説明文『まめ』を学習します。豆がどうやって育つのかを学ぶ説明文です。
豆の学習は国語の説明文だけではありません。毎月教室には『かがくのとも』という本が届きます。
そこには、大豆から納豆をつくる際に菌が関わっているということが書かれていました。
菌と聞いて子どもたちは「食べても大丈夫なの?」と疑問を持ちます。
それもそのはず。子どもたちはここ数年感染症の流行に伴い、様々な活動が制限されてきました。最近は、緩和されつつありますが、やはり良いイメージはないようです。
良い菌と悪い菌がいることと、私たちの身体の中にも菌がたくさんいることを伝えました。
さらに、以前に読んだ『かがくのとも』でも出てきた”発酵”というキーワードが味噌にも関わってきます。
色々な姿にかわる豆の不思議。
味噌作りを通して、五感を使って学ぶことができました。
じっくりゆっくり寝かして…食べられるようになるのは今年の夏休み前かな?
みんな、楽しみで待ちきれません。
「きょう みそをつくって もっとつくりたくなった。」
「つくっていくうちに たのしくなってきた。みそが はねあがったのでなめた。すごくすっぱかった。なんかへんなあじもしておもしろかった!」
「みそづくりのかんそう。こねこねしたのがたのしかった。」
「みそのまめを つぶすときがめちゃくちゃたいへんだったんだ。」
「きょうはみそをつくりました。たのしかったけどむずかしかったです。すこしたいへんなところもあったけど たべるときが たのしみです。」
「きょうね みそをつくってね すっごくたのしかったんだよ。」
2024年、どうぞよろしくお願いします [Ⅱ-376]
元日から悲しいことが続きます。能登半島地震で亡くなられた方のご冥福をお祈りします。被害にあわれた方にお見舞いを申し上げます。救援に当たられている方に敬意を表します。被災地の一日も早い復旧を願って、できることをしていきます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
いただいた年賀状から、子どもたちの気持ちを受けとめています。
〇えんちょう せんせい やきいも おいしかった!
〇去年は音楽会で初めてホールでリコーダーを演奏できてうれしかったです。
〇この一年が楽しく本当に短く感じました。勉強も好きになりました。それも担任の先生のおかげです。学年があがっても今の先生が担任でいてほしい!
〇今年も色々なことがありました。戦争、スポーツ、色々なことがありました。でもいいニュースだけではなく、戦争という殺し合いだっておこりました。これからも、平和な毎日を一日でも早く来てほしいと願っています。
〇ことしがんばるのは、てすとです。そしてぼくはママにほめてほしいです。
〇うんどう会、ぜったい白ぐみれんぱいを止めます。
〇らい年のやつがたけがたのしみです!! パン焼きをやっていないので、やりたいです!!
〇5年生のパートナー活動が楽しみです。でもドキドキする事があります。それは、お手紙ファイルをよろこんでくれるか心配です。
〇今、私は百人一首にはまっています。私の一番好きな歌は「ゆらのとをわたる舟人かじをたえゆくへもしらぬこひのみちかな」*です。この歌の意味は波の高い由良の海きょうをわたる舟人がこぐ物をなくとまよっているように私の恋もどうなるかわからないなぁ~という意味です。
〇私は友達とおく上でのんびりするのが好きです。他にも教室でおしゃべりしたり、カードゲームをしたりするのも好きです。なので、次の学年になっても遊びたいです。
〇私は今年卒業します。六年間で一番心に残っているのは四年生の時のハッピーフェスティバルです。コロナで八ヶ岳合宿行けなくなり、代わりに行った行事です。学校でキャンプファイヤーをした後グラウンドに寝っ転がって夜空をみたのが忘れられない思い出です。他にも楽しいことがたくさんありました。
*曾禰好忠(そねのよしただ)の歌。由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな
〇いつもしゅうぎょうしきにしらないことをおしえてくれてありがとうございます。
〇紙でできたネックレスがすごくきれいでした。私も紙でネックレスをつくってみたいです。
*桐朋小だより「希望を紡ぐペーパーミラクルズ」をみてください。ぼくも学んで、2学期の終業式で話をさせていただきました。
1月、ヒヨドリたちがしぜんひろばのツリーハウスにいました。おいしそうに柿をつまんでいました。
希望を紡ぐペーパーミラクルズ:後編
「ファッションショーをやりましょう!」
高垣さんが、打ち合わせの際に話してくれました。
SDGsの話や差別問題に踏み込んだ授業になると、どうしても暗い話、課題中心の話で終わってしまいます。しかし、パキスタンの輝きの部分も共有したいという高垣さんの思いから…なんと教職員がファッションショーのモデルに!
煌びやかな衣装を身にまとい、教職員がランウェイを歩く。大人も子どもも笑顔になる時間でした。一人ひとりの衣装にペーパービーズが使われており、子どもたちも興味津々でした。
・今日は、ゴミに見える物を、大切に新しい資源として再利用し、すてきなアクセサリーとして売り、「何もできない」と呼ばれた人にも環境にも、とてもやさしく活動している方とふれあいました。ブレスレット作りや、ペーパービーズ作りが、すごく楽しかったし、その方が活動拠点としている国のあいさつの仕方や、名前の紹介の仕方を教えてもらい、すごく心に残る授業でした!
・高垣さんみたいにはなれないけれど、困っている人がいるのでぜいたく言わず、ゴミなの?と自分に問いかけていきたいです。ゴミになってしまう紙も工夫したらビーズになり、生活できるということが1番印象に残っています。ちなみに、先生みんな似合ってたし、面白かったよ!
・民族衣装を見たのですが、アクセサリーはペーパービーズでした。つまようじに紙を巻いたものが美しく、価値のある物に仕上がっていくのが、ほかには無い新しい感覚でした。サフィアさんの「私や他の身体障がい者と接する時には、何もできないのでは、とは思わないでください」という言葉。これは私も共感しました。“何もできないときめつけないで”“私にもできることがある”という思いが伝わってきました。私達が『ゴミ』と思っているものも、ペーパーミラクルズでリメイクできたり、特別な、世界に一つの宝物になるということがこの講演でわかりました。
・ぼくはまず、工事現場とかにある簡易トイレとかでいいからすぐにトイレを作ってあげて助けたい!ぼくは政府のこととかよくわからないけど、国の防衛とかいってないで、早く困っている人を助けてほしい。学校の校舎をつくる、まちを復興させる、仕事がない人のために仕事をつくる。とか、そういう事を早くやってほしい。
ペーパービーズで作ったアクセサリーは、自分の宝物にしたり、両親にプレゼントしたり、兄弟・姉妹にプレゼントしている人もいました。放課後の時間や、家に帰ってからもペーパービーズ作りに挑戦した人が大変多く、一年の最後にふさわしい授業となりました。
翌日、ある子から「これクリスマスプレゼント」と言ってもらった、ペーパービーズで作ったアクセサリー。最高のプレゼントです。
年が明け、また子どもたちと一緒に、地球市民の一員として、自分たちにできることを考えていきたいと思います。
幼児期、児童期には、〔具合〕や〔加減〕、〔呼吸〕を身体で覚え、技術や人間関係のつくり方を身につけていきたい [Ⅱー375]
しぜんひろばで、一本綱ブランコに憧れる園児がたくさんいます。友だちや小学生が楽しそうに揺られているのを見たら、乗ってみたい気持ちになるのでしょう。
しかし、座る位置が高く、持ち手や座面が不安定で、乗ることに対する難しさも感じるようです。座面に乗れるようになった人が、片足をかけて乗る、ジャンプして飛び乗るなどの見本を見せてくれます。また、不安定な座面を押さえて、乗りやすいようにする人もいます。押さえている腕に、乗る人の足が当たることもありますが、相手が乗れることを願って支えています。いろいろなやりとりが良く、見守ります。
乗れた! 「先生、揺らして~」。揺らしてほしい願いを受けとめて、「まず友だちに頼んでみよう」、小学生がいたら「小学生に頼んでみよう」、「最後に押してあげるから」と伝えています。押してくれる友だちがいてこそできることを感じてほしいと思います。
押してみると、どこに触れて、どうやって押すと上手に揺らすことができるのか、うまくいかないことも経験します。押し方のコツや乗る人との間、リズムを感じ、乗っている人の心地よさも感じてほしいと思います。
乗って揺らされてみて感じる怖さもあります。ロープにしがみついて、「止めて」と必死に伝え、止めてもらいます。揺らされてたいへん気持ちよくなる人は「もっともっと」とお願いしています。どの経験も、とても大切です。
子ども同士、お互いに支え支えられて、押して押されてを繰り返すなかで、〔具合〕や〔加減〕を知る、相手との〔呼吸〕を身体で覚え、技術や人間関係のつくり方を身につけて欲しいと思います。リアルな人間同士の〔具合〕や〔加減〕や〔呼吸〕を体得したり、他者との間合いをはかったりしながら関係をつくっていくことを大切にしてほしいのです。
触れ合いの中ではたらく「触覚」は、主体と客体の間に距離がありません。心理臨床家の高垣忠一郎さんは、「ふれる側とふれられる側が『いま・ここ』の同時に存在するという『同時性』と『実在性』に、『ふれる』ことの特徴がある」と言います。また、「触感覚」は視覚や聴覚のあり方を基礎づける「根源的感覚」と述べています。幼児期、児童期にその「根源的感覚」を育ててほしいと願っています。
*子どもの「こうありたい」「こう生きたい」ねがいを読み取り、受け取ること。その子ども(たち)の発達の力に焦点化して書くことができませんでした。今後の課題です。
1枚目 小学生の様子をみる園児、2、3枚目 園児のかかわり、4枚目 園児を見守る小学生
わたしたちが抱えている課題(たとえば人々が平和に仲良く暮らすにはどうしたらよいのか、地球環境の危機的な状況を変えていくにはどうしたらよいのかなど)に取り組むうえで、乳幼児期から人と交わることや自然との触れあいを心地よいと思える感性がはぐくまれていることが大切だと考えています。それは、子どもたちが夢中になって遊ぶ、学ぶなかで身に着けていきます。
好奇心や感動に突き動かされ、身体と五感をたっぷり使いながら、感じ、考え、行動する力(学びを喜びとする力)を育みたいと考え、子どもたちとかかわっています。
希望を紡ぐペーパーミラクルズ:前編
5年生では、社会科や総合の授業、朝の会の時間等を活用しながら「新聞記事」を読み、社会情勢の動向を把握する時間、自分の気持ちや考えを表現する時間、活字に触れる時間を大事にしてきました。
その中で、ある新聞記事を読んだ際、政治家の男女比や男女間賃金格差の現状を危機として捉え、自学ノートで「ジェンダー平等」について調べる子どもたちが増えてきました。
さらに、「廃棄されるものから価値あるものを生み出す経験」「多様な見方・考え方を育てる実践」について、今後も継続して積み重ねていきたいと考えています。
つい先日、ジェンダー平等や海洋プラごみの問題に向き合い、実際にアクションを起こしているペーパーミラクルズの代表、高垣さんをお招きし、ワークショップを通して様々なことを学びました。
2005年10月に発生したパキスタン大地震。高垣さんは、震災で心身に傷を負った女性に出会います。その女性の「自分の手で収入を得て、自立への道を切り開きたい」という強い思いを知り、自分にできることがないか?そのきっかけづくりになればと、体への負担も少なく、容易に携わることができるペーパービーズ作りを考案したそうです。
パキスタン大地震のこと。女性差別の問題。パキスタンの学校や授業について。ペーパーミラクルズを立ち上げることになった経緯等のお話を聞いた後、実際にペーパービーズやブレスレットを作る体験をしたことで、より学びを深めることができました。
・ペーパーミラクルズって聞いて、「紙でミラクルをおこすってことかな?」と思いました。本当に字のまんまで、紙がビーズになるってことを初めて聞いてビックリしました。
・ビデオで出てきた、小さな子どもや大人などを見ていたら泣きたくなりました。でも、その中でペーパービーズが活躍していてすごいと思いました。
・「自分の手で何かしたい」と言っていた女性の願いを最後まで考えた高垣さんはとてもすごいなぁと思いました。高垣さんも自分のことでいっぱいだっただろうし、時間もあまりなかったはずなのに、自分以外の人のことを一生懸命考えていてすごいなぁと思いました。
・自分にはなにができるのか。これは本当にもう、いらないものなのか。そんな事も考えずに生きてきました。でも、小さな紙切れでできることはたくさんありました。
・いつもは何とも思わずに捨てていたけど、今までの紙を使ったら何個ビーズができたんだろうなーと考えたよ。
・高垣さんは、こんな小さいペーパービーズから、大きな挑戦に挑んで、女性たちのために活動をしているのだ。私も世界のだれかの役に立つ。そんな人になりたい。
先生たちも民族衣装を着てファッションショーに参加。続きは次回の記事で紹介していきます。
12月のできごと(2)
引き続き、12月のできごとについてご紹介します。
先日、雲一つない青空の下、避難訓練が行われました。
校内で火災が起きた設定で、全校の子どもたちや大人も、すみやかに校庭に避難しました。
今回は、休み時間に警報機が鳴ったので、子どもたちは遊んでいる場所でどのようにしたらよいか瞬時に考えます。
「火事です…火元は○○です。」
静かに落ち着いて、放送の内容を聞き、最短のルートを確認しながら校庭に向かいます。
消防署の方々のお話を伺って、万が一の事態について考え直す機会となりました。
年に数回ほど避難訓練を行いますが、いつその時が来るかはわからない。
「備えあれば患いなし」
一人ひとりが自分の行動をイメージしながら、準備することを心がけたいと思います。
こちらは、4年生の国語の授業の一部分です。
最近、子どもたちの中で流行りつつある【部首かるた】。
見てみると、かなり難易度が高いのです。
桐朋小学校の漢字学習は、漢字の意味の部分である【成り立ち】や【部首】、書字には欠かせない【一つひとつの画、書き順】をしっかりと理解することを大事にし、その上で日常生活の単語に結びつけて活用していきます。
大人になると、すっかり部首が抜けてしまいがちですが、一年生からの積み重ねにより、部首にめっぽう強い子どもたち。
「ごはんもる ちゃわんのかたちが しょく(食)へんだ」
「あかちゃんを だいじにつつむ つつみがまえ」
…
4年生は、これからも多くの漢字を習っていきますが、たまに漢字のまとめとして【部首かるた】にチャレンジしてみると、意味も深められるのではないかと思います。
学びながら…楽しく盛り上がりました。
「できないけれど、やってみたい」「やってみることが楽しい」 [Ⅱー374]
12月、朝日新聞DIGITALで「小学校受験のいま 第4回早実初等部、桐朋小、成蹊小の校長に聞く 小学校受験、何を重視?」(聞き手 中井なつみ記者)が配信されました。幼児期にどんなことを大切にしたいのか、どんな子に育ってほしいかを話しました。以下、配信記事から。
「成果・結果」だけを気にするのではなく、「できないけれど、やってみたい」「やってみることが楽しい」という気持ちで、「過程」を大事にできる子どもに育ってほしい
学校のホームページで、「入学考査のための準備教育を望ましいことではないと考えます」と明記しています。試験を課しておきながら、「何もしないでほしい」というメッセージを発信しているのは、受験準備の過程で、大切な幼児期をゆがめてしまうことにならないか、と危惧しているからです。
机に座らせて何枚も問題を解かせたり、絵を「こういう風に描きましょう」と正解があるかのように教えたり。そんな受験対策を見聞きすると、「できる、できない」という二分的な思考しかできなくなってしまうリスクを感じています。子どもは、大人の期待を敏感に感じ取ります。「できないのが悪いこと」というメッセージが伝わってしまうのではないでしょうか。
「成果・結果」だけを気にするのではなく、「できないけれど、やってみたい」「やってみることが楽しい」という気持ちで、「過程」を大事にできる子どもに育ってほしいと思っています。
ただ、定員が決まっていて選考をする以上は、合格、不合格という結果は出てしまいます。選考基準については具体的にお伝えできることが限られており、それが、さらにご不安を与えてしまうということに申し訳ない気持ちもあります。
発達の可能性をたくさん持つ子どもたちを、「できる・できない」といった尺度だけで選別していくことがないよう、多様な側面で捉えることを意識して考査に臨んでいます。絵が上手だから合格する、難しい言葉をたくさん知っているから合格する、という基準ではないことは伝えておきたいと思います。
試験は、幼児にとっては「初めての場所」です。大人の前で試験を受けることは大きなプレッシャーになるでしょう。限られた時間、限られた試験内容でどう子どもを見ていくのか。教員である私たちも日々議論を重ねています。
近年、志願者数は定員の7~8倍で推移しています。よく学校説明会などで本校の特徴として紹介するのが、「自治」と呼ばれる取り組みです。他校の児童会や学級委員会の活動のようなものも含まれますが、学校の運営に子どもも意見を示し、大人と議論する仕組みです。
「子どもも一緒に学校を作っていく仲間だ」という伝統のもと、自分たちで自分たちの社会を作っていく力をはぐくみたいと考えています。