投稿者: tohoblog
ドキドキの鬼ごっこ
雨上がりのとっても気持ちよく晴れわたった昼休み、子どもたちが続々と校庭に集まってきます。
遊び企画委員会による「ひみつけいさつ」が開催されるのです。
ちょっとルールが難しいとのことで、今回は3年生以上が対象とのことでした。

かかりの人が、ルールを説明してくれます。
・まず全員目をつぶる
・鬼をやりたい人は、目をつぶったまま手をあげる
・かかりの人にタッチされた人が鬼になる
・誰が鬼かわからない状態で、鬼ごっこ開始
みんな、ドキドキしながら目をつぶり、スタートの合図で一斉に校庭に散らばっていきました。

1回戦は、約5分。よくもこんなに動き続けられるものだと感心してしまいました。
テキパキと自分たちで進行してくれたあそび企画委員のみなさん、楽しいイベントをありがとう。
寒さで体を動かすのが億劫になりがちですが、こんなおにごっこができるならワクワクです!
「あのね」~どんなことを大切にしてきたのか。今も大切にしたいことは何か~[Ⅱー324]
毎年発行されている親と子の会話集『あのね』。2022年版に、私も書かせていただきました。書く前に、初期の頃の『あのね』を振り返りました。大場牧夫先生(初等部誕生時の専任教員)が、「子どものことばに耳を傾ける」、「ことばとして言えるかどうかの問題ではなく親と子・先生と子の間にそんなことが言える気持の結びつきがあるということが大切」、「まず「生きたことば」を大切にしたい」などを書いていました。

●1986年度版 「あのね うんとね きょうね …」なかなかスムーズに次のことばがでてこなくて 聞いているほうがもどかしくなるようなことば/ちゃんと聞いてもらえるまで ひつこくつきまとって いい続けることば/ことばではいってないけれど 顔や動きで「あのね…」といっている それもことば
でも なかなか通じにくいものです 子どもは伝えたいのに おとなが受けとめないことが多いからです/親も教師も 子どものことばに耳を傾ける必要があるのです ほんとうに子どもを理解するためにも」
●1987年度版 「小学校一年生の作文に「せんせいあのね…」と書き出すことを大事にする時があります。自分の感じたこと思ったことを文章で表現する始まりの時です。
この「あのね…」は話すことばとしては幼稚園時代に大事なことです。それはただことばとして言えるかどうかの問題ですなく親と子・先生と子の間にそんなことが言える気持の結びつきがあるという大切な事です。
家庭生活での子どものことばや会話の記録はその意味で宝物のように感じます。この子どもたちが青年期に入りはじめる時にあるいは親子の会話がぎくしゃくすることがあるかもしれません。その時になってあわてないために心の結びつきのことばを大事にしていきたいものです。」
●1989年年版 「「ことば」も正確な表現よりも まず「生きたことば」を大切にしたい。それは気持ちの「表わし」であり、イメージの「表わし」であり、子どもなり、その人なりの「表わし」として大事なのだ。「あのね…」は家庭生活での親と子の「生きていることの表わし」だと思う。それが「手書き」によって楽しく伝えられている。」
現在も大切にしたいことです。

―2022年版―
〈子どもより学ぶ〉 子どもの発達について学ぶと、願いや理想を込めて、それを基準に子どもをみてしまうことがあります。そして、できていないことを気にします。また□□が大切と頭で理解して、実際にそうならないことに悩む場合があります。そうした時こそ、子どもと過ごしていて心が動かされたことを思い出します。子どもの不思議さに目をみはる感性だったり、豊かで繊細な感受性、旺盛な好奇心とその気になり行動することなど、ハッとさせられてきました。私は、子どもから感覚や思考の回路をひらかれ、感受性や思想を育てられてきたのだと思います。
〈あせらず、ゆっくり、たっぷり、子ども時代をしっかり過ごそう〉 子どもは、自分でしたい、相手がわかってくれた、不思議に思う気持ちと感動、自分なりのやり方(試行錯誤や失敗も)、関わる楽しさなど、それぞれの年齢で、それぞれの時期に、その時しかできない生活を送り、その時しか味わうことのできない感覚、感情、感受、感動、認識、思考など、たくさんのことを自らの内に育てています。だから《現在、今》が貴いのです。
〈子どものことば、親子の触れ合い〉 子どものことばは、たっぷり《遊び、からだを動かし、心を弾ませ、やすみ、食べ、寝て》育ちます。《安定した人間関係、周囲の協力》などがあり、情緒の発達があって育ちます。《好奇心》《五感の耕し》《実物、実際⇔感覚、感受、感情、思考、認識、理解》とことばの結び合い、《共感》《ことばでわかり合う》などの土台があってこそ豊かになります。
ゆったりとした人と人との信頼と安心感の中で、ことばは子どもの体と心に入っていきます。子どもは自らの五感を働かせて感じ、考え、確かめられるような時間や空間、関わりをもつことによって、ことばを育てます。ぼんやりも、貯えられているものがある貴い時間です。このようにして獲得されることばは、子どもの中で考え(思考)や想像力のもとになっていきます。大人は、「そう。そうなんだ」と相槌を打ちながら、子どもと同じ目線を意識してききたいですね。良いきき手は、良い話し手を育てます。

ぬくぬく!織り物
工作室の前を通りがかると、換気で開け放ったドアから3年生の姿が見えました。
ちょっとおじゃましてみると、毛糸を手に黙々と作業しています。


四角い板紙に縦糸をピンと張って作っていたのは、てぶくろ!
割り箸にはさんだ横糸を、上・下・上・下、と丁寧に丁寧に通していきます。
一段できたらクシに持ち替えて、キュッ、キュッと押し下げていく作業がリズミカルです。
なるほど、これをしないと「ゆるふわ」で風がスースーしてしまいます。
密で暖かな手袋にするためには欠かせない作業なのですね。

丸い枠についた突起に、毛糸をひとつひとつ巻きつけている人もいます。
こちらは「帽子」になるのだとか。
今日のところは、おでこから2センチくらいの部分に取り組んでいる人が多いように見受けました。
「ぜんぜんすすまないー!」「手伝って〜!」なんて声も聞こえてきましたが、みんなお気に入りの糸で自分だけの帽子の完成が楽しみで仕方ない様子です。

色を組み合わせて、おしゃれな縞模様にしたり、一色でシックにまとめたり。
みんなの手がとっても暖かそうです。

一心に手を動かして、時間をかけて自分のものを作り出す教室。
織物の動きはとても静かだけれど、熱気がありました。
先生もなんだか挑戦したくなりました。
下校します
12月16日 16時58分現在、
京王線下りが再開しましたので、児童が下校します。
宜しくお願いします。
桐朋小学校 教務
京王線下り列車がとまっています
15:45現在、京王線下り方面で列車が通行を休止しています。
当該路線で、まだ下校していない子どもたちには、再開が確認できるまで学校に残るように伝えています。
運行が再開して下校を開始する際には、またお知らせいたします。
桐朋小学校 教務
自分で選ぶ「ことば」
6年生の書写の授業では「書初め」に取り組んでいます。

お正月にちなんだ言葉や新年の抱負などを書く「書き初め」。
ことば選びはとても大切です。
自分で選んだことばには気持ちが入って良い作品ができます。
事前に本で調べたり、家族に相談して決めた言葉を、書写の先生が一人一人の4文字のお手本にしてくれます。


日進月歩、夢の実現、文武両道、心機一転、切磋琢磨、風林火山・・・・
選んだ文字に、その人らしさや、新たな一面も感じました。
前回は、紙を四つ折りにして、位置をしっかりと意識して練習しました。
2回目の今日は、文字全体の形や位置に気をつけて書いていきます。

次回は、小学校最後の書写の授業です。
いろいろな想いのこもった力強い作品が新年に展示されることを楽しみしています。
昔遊びの会について
10日(土)昔遊びの開催について
10日(土)7:00ごろに保護者専用ページ内「全ての保護者の方へ(連絡事項)」にて開催の有無をお知らせします。
参加申し込みをしている人は、ご確認ください。
(※7:00ごろまで該当ページは開きませんのでご了承ください)
また、参加される方は本日9日(金)クラスで配布された「健康観察票」が入場券代わりになります。
ご家庭でご記入を済ませて、持たせてください。
※通常の登校時の健康観察カードではありません。昔遊びの会限定のものですのでお間違いのないようお願いいたします。
本日欠席された方や万が一手紙が届いていない方は、明日7:00以降、保護者専用ページをご確認ください。
学園で戦争と平和、人権を学び、考え合う時間をつくりたい➁[Ⅱー323]
コラム№321の続きです。321では、[●桐朋小学校の取り組み ―人やモノから。現地で学ぶ― <被害を知り、平和を願う><加害に目を向け、考え合う>]を書きました。ここでは、[●教育と戦争の深い関わり ●日常生活に即しながら、人権の確立、平和を]を書いてみます。
幼年長 こまを回したい! 気持ちに火がついています
●教育と戦争の深い関わり
教育が戦争をすすめた事実を捉えて、私たち自身の教育を問い続けていきたい。
6年生平和学習で、東京大空襲の体験を話してくれた竹内静代さんが、戦争中の教育を語った。朝礼で宮城遥拝(全校児童が皇居の方角に向き最敬礼)、玄関横の奉安殿(御真影、教育勅語が仕舞ってある)へ最敬礼、軍艦マーチや君が代行進曲などに合わせての行進訓練、毎年の書き初めは天皇を敬い称えるものなどだった。
教育勅語は「戦争が起こったりしたら、勇気を持ち、公のために奉仕してください。/永遠に続く天皇家を護るために戦争に行ってください。それが正義であり『人としての正しい道』なんです」(教育勅語を高橋源一郎さんが現代語訳)と述べ、子どもたちは「毎日校長先生から教室を戦場と思え、鉛筆や筆を銃剣と思えと僕達をはげまされ」、「皇運を扶翼し奉るために死すべき民となるため今日一日努力します」などと毎朝会で唱和させられた。授業では他国を占領し、物資を獲得していく授業「『大東亜共栄圏』の地図」作りなどが行われた。1年生が「日本ノ人ハ シナヲ タクサンコロシタソウデスネ」「シナハ ボクモ 大キク ナッタラ センソウニイッテ シナヘイヲ キリコロシテ 来マス」と表現している(村山士郎『子どもたちが綴った戦争体験』全五巻、新日本出版社参照)。
こうした教育が日々行われ、国全体では「学徒戦時動員体制確立要綱」による学生・生徒の勤労動員強化、「決戦教育措置要綱」により小学校を除く全ての学校の授業停止、「学徒出陣」など、教育を通して戦争に突き進んでいった重たい事実がある。
今回、ロシアのウクライナ侵略の背景にも教育が関わる。ロシアの教育の変遷、プーチン大統領の教育改革では、歴史の教科書検定の厳格化、統一的な歴史観の策定、全露青少年運動「ユナルミヤ」の展開など、軍事愛国主義教育がすすめられてきた。日本とロシアで、教育が戦争に深い関わりを持つことを学び、私たちはどのような教育をすすめていくのか考えていかなければならないと思う。(日本教育学会 国際交流委員会編『ウクライナ危機から考える「戦争」と「教育」』教育開発研究所参照)
6年生 広島修学旅行報告会、平和学習展示(ポスター、読書)
●日常生活に即しながら、人権の確立、平和を
桐朋学園は、1947年制定教育基本法の精神を教育理念にもつ。この教育基本法の制定に取り組まれたのが初代理事長、校長の務台理作であった。務台は、教育目標として掲げられるべき基本的条件を日本国憲法および教育基本法の内容を踏まえて、「基本的人権の確立」「日本民族の独立」「世界人類の平和」とした。そして「日常生活に即しそれがいくらかでも良くなるという形で進めていく」ことを願った。(『務台理作著作集第7巻 倫理と教育』こぶし書房参照)
今日の状況を踏まえ、あらためて桐朋学園が「世界人類の平和」を教育目標として掲げ、日々の授業や活動において「異なる存在を受容する寛容」「対話を重ね自らを省みる柔軟性」「氾濫する情報を選り分ける判断力」などを培い、「意見の相違を非暴力で解決する」「批判的思考を持ち、表現できる」などを教育実践で大切にしていきたい。
そして、次の時代の子どもたちの命がすこやかに生きて暮らしていけるような世界、社会を、教育を通してつくり出したい。そのことが私たちに体験を語ってくれた被爆者の久保浦さんたち、毒ガス資料館元館長村上初一さん、桐朋小で広島修学旅行をはじめた平田明生さんたち先輩教員から託された平和への願いであり、そのバトンを引き継いで、未来の人たちへ繋いでいくものである。
社会科見学
11月21日に社会科見学に出かけました。
4年生の『わたしたちのくらしとごみ』『わたしたちのくらしと水』の学習の一環で実施しました。
見学先は〔中央防波堤埋立処分場〕と〔有明水再生センター〕です。
<中央防波堤埋立処分場>
都内には、最終処分場がいくつかあります。中央防波堤にある処分場は、東京23区の「不燃ごみ」「粗大ごみ」を破砕処理し、可燃ごみを処理した灰と共に埋め立てるところです。今のペースで埋め立てると50年でいっぱいになり、埋立処分ができなくなります。
ごみを埋め立てる時は、ごみの上に土をかぶせ、その上にごみを埋めてまた土をかぶせることを繰り返します。この埋立方法を【サンドイッチ工法】と言います。ごみの上に土をかぶせるのは、風でごみが散乱するのを防いだり、発生するガスで燃えたりすることを防ぐためです。
また、不燃ごみの中から鉄やアルミニウムなどを取り出したり、プラスチックごみをペレットにして再生するなど、埋め立てるごみの量をできるだけ少なくする努力が続けられています。
子どもたちは【3R】(スリーアール:リサイクル、リユース、リデュース)によってもごみは減らせることとともに、限りある資源を有効活用・再利用することにつながることを学び、自らの生活を見直すことを考えるきっかけとなりました。
<有明水再生センター>
家庭などで使われた水、いわゆる下水を処理する施設です。汚れた水をキレイにして川や海に戻す役割を担う施設ですが、単にキレイにすることを目的とはせず、「地球環境を守る」ことを目指しているという説明を聞き、奮闘する職員や機械(設備)を目の前にして、大変さや役割の重要さを学びました。
『水環境防衛隊』の隊員になるための探検隊として、施設の中に入って見学していきましたが、その過程で汚水の汚れがなくなっていく様子や臭いの変化を体感しました。
見学は、単純に知識を増やすことだけが目的ではなく、直接見聞きすることで、そこで働く方々の大変さや思いも知ることも目的としています。子どもたちは、様々な学びから自らの生活を振り返り、一人一人が出来ることに取り組んでいきます。

新海面処分場が、最後の埋め立て地。これ以上大きくすることは出来ない。

不燃ごみを「ペレット」にして再利用する。

サンドイッチ工法。50cmの土の間に3mのごみが挟まれているのが分かる。

128kgのハンマー。複数のハンマーを高速回転してごみを破砕する。

埋め立てられているごみを通って汚れた雨水を処理している。

およそ30年前の様子。ごみはそのまま埋め立てられていた。

現在の埋め立て地の様子。

不燃ごみを破砕している様子。

ごみを積載したまま重量を測り、ごみの量を記録している。

1日3,000枚捨てられる布団。マットからスプリングが取り出されている。

風力発電。一般家庭の800軒分が賄われる電力が発電されている。

30年前に埋め立てられたごみが一部見えている。

新海面処分場。これ以上は広げられない。

施設の説明を聞く子どもたち。

水道水⇒下水⇒活性汚泥を交ぜた汚水⇒微生物によって浄化された水⇒薬品できれいになった水

オイルボール。家庭などから流された油が下水管の中で固まったもの。

施設の上部にある体育施設は、宇宙船を模している。

6つの穴からは、水をキレイにする過程で出る気体の排気口。

水環境防衛隊の探険スタート地点。

施設の説明を聞く。

汚水はいくつもの施設を通ってキレイになる。

第一沈殿池の中の汚水。臭いも強烈だ。

第二沈殿池の中の汚水。臭いが劇的に減っていることが分かる。

キレイになった水の中で泳ぐ生き物を見ている。
焼き芋大会への1年生準備
桐朋小学校で毎年恒例になっている1年生5年生合同焼き芋大会に備え、
先日サツマイモを掘り出しました。
サツマイモの苗を植えてからはや数か月が経ちました。
苗を植えてから子どもたちと雑草を抜いたり様子を確認する日々が続いていました。
「サツマイモはいつ抜くの?」
「まだ大きくならないの?」
「早くパートナーさんとお芋食べたいな」
と、ずっと常々心待ちにしていた焼き芋大会も間近に迫っていました。

11月に入り、ついにサツマイモを掘り出すことに。
どうやって抜くのか、
どうやったらサツマイモを傷つけないか、
を子どもたちと確認し、いざ実戦。

「おっきいーー!!!」
「折らないで抜けた!」
と畑から次々と出てくるサツマイモに子どもたちは大興奮。
「あのちっちゃいねっこみたいなやつが、こんなに大きくなるのってふしぎだね」
とサツマイモの成長に感動しながら焼き芋大会への準備を終えました。