投稿者: tohoblog
『もっといろんな人と話したい』~サキドリ地球市民の時間
2020年度から、桐朋小学校では『地球市民の時間』が始まり、国際理解や多文化共生、外国語などを学んでいきます。
それに先立ち、4年生は3学期に5週間にわたり、外国語活動を行いました。「Hello everyone!」「Hello Naoko-sennsei」から始まり、歌ったり、ゲームをしました。♪Hello how aye you♪の歌や♪1,2,3,4,5,6,7♪の数の歌は、みんなすぐに覚えてしまい、授業が終わってからもつい口ずさんでしまいます。「Are you~?」と聞いていく「人あてゲーム」では、20人くらいの顔カードの中から一人1枚担当し、「Are you from Tokyo?」[No!]「Are you from Fukuoka?」「Yes,I am Sazae-san!」などとやり取りをしてあてっこしながら、言葉の使い方を学びました。
その期間の中で、海外からのゲストがやって来ました。日本に留学中の様々な国の大学生,院生がグループに1人ずつ入ってくださり、その方のこと、出身の国のことなどを写真を見ながら教えてもらいました。アメリカ、ブラジル、カナダ、インド、オーストラリアのそれぞれの国のことを何とか聞き取り、画用紙にまとめ、書画カメラを使って全体に発表しました。それぞれの国の発表を聞き、「いいなぁ!」「きれい!」「行ってみたい」の声が上がり、“アンバサダー”としての役割を果たしたので、各国の「リトル・アンバサダー証」を頂きました。
授業の後は、一緒にお弁当を食べたり、一緒に遊んだり…と楽しい時間。日本のコマ回しを教えてあげると、留学生の一人が回せるように…!「わー!」「すごい!」の歓声が上がりました。
初めての外国語活動の感想では「数を英語で結構言えるようになった。」「英語をメロディーにしていたのでわかりやすかった。」「暑いとか寒いを何て言うかわかって良かった。」「最初はできるか心配でした。でもだんだんできてきてうれしかった。」「もっと、いろんな人と話せるようになりたい。」「むずかしい英語の単語も学びたい。」「ペラペラ話せるようになりたい。」「フランス語も話せるようになってみたい。」などが出され、来年度からの学習のモチベーションが上がったようですね。
振り返り⑦ ひごナイフ
宮永先生が教室へ来て、ひごナイフの使い方を教えてくれました。「え」「とめ」「せ」等、ナイフの各部の名称をみんなで確認して、いよいよナイフの「は」(刃)を「え」から出します。
ゆっくり「とめ」を押しながら「せ」を引き出すと、「は」が少しずつ見えてきました。子どもたちの表情は真剣そのもの。無事に再び「は」を収めると、みんなホッとしていたようでした。その後は、指で割り箸を回転させる練習。利き手と反対の手で、リズムよく回していきます。この練習が、後に鉛筆削りの技術として生きてきます。
この日の授業はこれでおしまい。「次はいつやるの!?」と、これからの活動も楽しみにしている子どもたちでした。
今後の対応について
子どもたち、保護者の皆様
桐朋小学校は、終業日まで休校を続けます。新型コロナウイルスについて、「国内で爆発的な感染拡大は進んでいない。一定程度、持ちこたえている」状況で、事態の収束とはなっていません。桐朋小学校では公共交通機関を利用している子が多く、また活動で濃厚接触することでの感染リスクを考えました。
一方で、長い休校期間による子どもたちの心身へのストレス等も心配しています。子どもたちの気持ちを考え、子どもたちに会って終業を迎えたいと考えました。
桐朋小学校は、休校期間中、時差をもうけ、短い時間での登校日をもうけることにします。日時は、連絡網でご確認ください。ご家庭の判断で、欠席も可能です。その場合、欠席扱いにしません。
集団感染を起こさないよう、①換気の悪い密閉空間 ②多くの人が密集する場所 ③互いに手を伸ばしたら届く近距離での会話や発声という3条件が揃う場所や場面を避ける(政府見解)よう配慮して活動を行います。
【登校日についての連絡事項】
・発熱、風邪などの症状がみられる場合は、自宅で待機するようにしてください。
・正門を通過できるのは、登校時間の30分前とします。(6年生は、連絡網にて詳細を確認してください。)
・車での送り迎えは、近隣の迷惑になりますので、ご遠慮ください。
・当日の持ち物は、健康観察表・筆記用具です。
・登校時、玄関で教員によるアルコール手指消毒を行う予定です。アレルギー等ある場合は、本人が申し出るようにしてください。
・図書館が休館している地域もあることや、子どもたちのおうちでの過ごし方を考え、図書室では、登校日に本の貸出をします。本を借りたい人は、本を入れるバッグを持ってきてください。返却については、4月にアナウンスします。(1~5年生対象)
振り返り⑥ なわとびチャレンジお楽しみ会
2月、寒さがまだ続いていたころ。
そんな寒さにも負けずに、3・4年生はなわとび大会を行いました。
運動会で立派になわとびの演目を披ろうした4年生。
そんな4年生を見て、3年生はひそかにあこがれを抱いていました。
運動会以降の休み時間には、ペア跳びなど、いろんな技に挑戦する姿が。
見ていただけだと「うわぁ〜!かっこいい!自分もできそうかも!」。
しかしいざやってみると、「こんなに難しかったんだ・・・」と
4年生のすごさを実感。
年度も終わりに近づき、体育でもなわとびの発表作りに取り組んでいた時
4年生が3年生に自分達が学んできた技を伝授する
「なわとびチャレンジお楽しみ会」が開かれました。
この日のために、4年生はプログラムを作成。
4年生がめあてとして掲げたのは
◎気もちのいい活動にしよう!
◎できる子も、できない子も楽しもう!
◎新技を教えよう。(3年生は覚えよう。)
ということでした。
3年生の少人数グループに、4年生のガイドさんがついてくれて
各ブースを一緒にめぐっていきます。
「ダブルダッチ」「トラベラー」「トライアングル」・・・・
作ってくれたブースのマップを見ただけで、ワクワクが止まらなかったよね。
一つ上の4年生に新しいことを教えてもらうこと。
ガイドさんにたよって、少しあまえること。
「気もちのいい活動」にするために、4年生の話をしっかり聞くこと。
この時間には、大切なことがあふれていたね。
ふだんならあきらめてしまっていたことも、
4年生とグループの子が一緒だと、ちょっとがんばれた。
新しく挑戦した技を披ろうする発表会では、
照れながらも嬉しそうな3年生、
親のような目で少しドキドキしながら、でもどこかほこらしそうに見守る4年生の表情がありました。
4年生、本当にステキな時間をありがとう。
次は自分たちが未来の3年生に伝える番だね。
来年どんな会をつくろうか、ワクワクな3年生、
思い出の1ページでした。
振り返り⑤ ワークショップ ”戦争のない未来のつくり方”
2月上旬、6年生はりんごの木の会の主催するワークショップ「戦争のない未来のつくり方」に参加しました。卒業前のこの時期、1年間歴史を学び、修学旅行を中心とした平和学習に取り組み、世界のさまざまな問題にふれてきた6年生だからこそ深く学べる機会です。
六つの実在する国を班ごとに割り振り、最後まで国名は明かされないままゲームは進行します。国ごとに異なる資源や資金・技術の条件のもとで、食糧・自動車・武器などを生産して、自分の国の発展を競いながら、国を運営していきます。その過程で、自分がどんなことを感じるか、ゲームが終わった後、何が見えてくるか・・・子どもたちの感想を一部紹介します。
「各国で状態が違って‟食べ物や資源が沢山ある国や全然ない国がある”と知って、なぜそんな違いが生まれたんだろうと思いました。」
「武器は高値で売れるからいっぱい作っていたけど、作っている物が何に使われるかというのを考えていませんでした。これはゲームだからいいけど、現実ではやってはいけないと思いました。」
「日本やコスタリカは憲法によって軍隊を持たず戦争をしないと決めているということを知ってすごいと思いました。でも日本は憲法9条の解釈を変えていつか戦争をしちゃうんじゃないかなと思って不安になりました。」
「自分の班はお金のためならと思い、身勝手に武器を作ってしまったんだな、と思い、このゲームは良い経験になりました。やっぱり人はお金に夢中になってしまうのだなと改めて思いました。」
「戦争のない未来にするためには‟国と国の友好関係を作ることだ”と被爆証言の方から教わりました。でも今日学習してみると、友好関係をつくることはとても難しいと思いました。」
「世界中には私の知らない貧しい国々があって、戦争にまみれながら生活をしている人や亡くなる人も少なくない。私も将来そういうボランティアもできたら良いなと思いました。」
振り返り④ 手作りカルタ
二学期から、みんなで少しずつ遊んできたカルタ。
三学期は、ただ遊ぶだけではなくて、みんなで手作りカルタを作ることにしました。
まずは、班でテーマを決めます。キャラクターカルタ、一西カルタ、動物カルタ、食べ物カルタなど、面白いテーマが決まりました。
テーマが決まったら、今度は班で協力してカルタづくり。
「なっくんながつく なすが七本」
「パンダはね ささがだいすきなんだよ」
「みんなだいすき えほんのじかん」
などなど、素敵な読み札、絵札がたくさんできました。
出来上がったカルタは、授業参観で、おうちの方々にお披露目し、おうちの方と子どもたちで、楽しく遊びました。
振り返り③ いつもの教室
いつかの日のこと。
朝の教室に、自然広場委員会の人が来ました。
そして伝えくれた言葉。
「今日は自然広場の池に、氷が張っています。」
子どもたちの興奮は最高潮。
「えぇ!氷!?」
中休みになった瞬間、自然広場に一直線です。
寒さなんておかまいなし、半袖で走って行きました。
冷たい池の水を触る手は、もう真っ赤。
教室に戻ってきた子どもたちが私のほっぺたに真っ赤な手をぺとり。
「うわぁ、あったかい〜。気持ち良い〜!」
うーん。私は逆です。
真っ赤な手から、冬と春の温度を感じました。
そしてこれは、またいつかの日のこと。
最近桐朋小学校では、
下校の時の音楽が変わりました。
いつもとは違う音楽に、子どもたちの感覚は敏感になっています。
「うーー、なんかすっごい寂しい感じがするー!」
「感動のお別れみたいだね〜、なんかもう会えないみたい。」
「帰りたくなくなっちゃう〜。」
「なんか赤色と青色がまざったみたいな感じだなぁ。」
思い思いに言葉が飛び交います。
耳に入ってくる音から、いろんなイメージや色、温度を感じることができること。
関心させられっぱなしでした。
いろいろな声があふれていた毎日。
たくさんのエピソードが詰まった教室。
今は少し静かだけど、
早くみんなの声があふれる場所にもどりますように。
待っています(^^)
どんな音がすると思う?
音楽室に新しい楽器がとどきました。
いつも使っていておなじみのものもありますね。
赤で持ち手がついているのが、マラカス。
三角形のものも、実はマラカスです。
鈴は、棒の左右についていて、しっかりとにぎって鳴らせそうです。
お次は、なんだかおもしろい形ですよ。どうやって使うのかしら?
名前は、ギロと、カバサです。
ギロは、スペイン語らしい。もともとはひょうたんを使っていたけれど、これは木製。
ぼうのこすり方によって、音の感じがかわるんだ。
カバサは、ポルトガル語で、これもひょうたんっていう意味なんだって。
小さな玉がまわりにくっついているね。これを手ですったり、ふったりして演奏するよ。
ポルトガル語といえば、低学年音楽室のカラフルなかごの手さげみたいな楽器もそうだね。
「カバン!」って呼んでるひともいるけど、本当の名前は「カシシ」です。
中に入っている玉が底の板にあたる時との音色(カ)と、
かごの部分にあたる時の音(シシ)と、音色が違うでしょう?
それがそのまま楽器の名前になったんだって。
こする、たたく、ふる、ふく、、、
みんなの身の回りのものでも、いろいろ面白い音が出せるかもね。
先生は子どものころ、ジュースのビンをぼーって鳴らすのにこっていました。
ビンの大きさによって、出せる音の高さが違うんだよ。
道具がなくても、じぶんのからだをつかってリズムを生み出す方法もあるよ。
ボディーパーカッションっていうんだ。
指をパチン!と鳴らすのもそのひとつ。
これはあんがいむずかしくて、小さいころいっぱい練習したなあ。
じょうずになると、けっこう大きな音がだせます。
ひとりで歌うのは、少しさみしいかもしれないけれど、
ちょっとした音を加えて、たのしんでみてください。
図書室からみんなへ➂
今回は、おもに5,6年生へ。
5,6年生は、卒業前の大切な時間にみんなと会えなかったり、6年生を送る会の企画などがんばってきたことができなかったりして、おちこんでいる人もいるでしょう。私も残念でしかたありません…。
今日は、授業で書いてもらった5,6年生のおすすめの本を中心に紹介します。学校で友だちに会えない日が続きますが、みんなの感想を紹介するので、気分転換にぜひ読んでみてくださいね。
まずは、5年生が書いてくれた一言感想より。(お休み中にじっくり読めるように、少し長めの本を多く選びました。)
『パパのメールはラブレター!?』(メアリー・アマート作/徳間書店)
フランキーという女の子は、お父さんのメールを使って、女の人の悪口を言っている!ちょっとヤバイ。
この本は何回も読んだけど、やっぱりおもしろいな~と思った。どこがおもしろかったかというと、最後にフランキーがアヤーナを好きになったところかなあ。
『ハートビート』(シャロン・クリーチ作/偕成社)
赤ちゃんが呼吸をしていないシーンでは、私もヒヤヒヤした。美術の宿題で100日間りんごを描きつづけるのに、おじいちゃんがひと口かじってしまったりしても、それをヒントとして描きつづけているのはすごいと思った!
『こちら「ランドリー新聞」編集部』(アンドリュー・クレメンツ作/講談社)
おもしろい!私は家の新聞をつくってみようかなあと思った。
『あやつられた学校』(ジリアン・クロス作/偕成社)
校長先生がさいみんじゅつをかけていると見やぶったダイナがすごいと思った。悪魔の校長の思うようにならなくて良かった。
『白いキリンを追って』(ローレン・セントジョン作/あすなろ書房)
まぼろしの白いキリンがぬすまれて、マーティーンがキリンを救いに行くとき、全く友だちのいなかったベンが力をかしてくれたところが一番よかった。
『HOOT ホー』(カール・ハイアセン作/理論社)
この本は、登場人物の設定がおもしろい。たとえば、ベアトリス・リープは「くま」と呼ばれ、主人公の自転車のタイヤにかみつき、穴をあけてしまう!
『FLUSH フラッシュ』(カール・ハイアセン作/理論社)
夜中にこっそり家を抜け出して港に行った時に、主人公ノアの妹、アビーがスキンヘッドの男にヘッドロックをされたにもかかわらず、男のうでをかんで大声をあげさせた。これほどの強い妹がいればいいと思った。
『ガーディのミッション世界一』(ケイト・ビーズリー作/岩波書店)
メアリー・スーという転校生がやってくるのですが、それはとてもイヤなやつです。誰だって主人公のガーディをおうえんしたくなるはずです!
『スピニー通りの秘密の絵』(L.M.フィッツジェラルド作/あすなろ書房)
セオの祖父は「たまごの下をさがせ」という言葉を残した。ボーディーという女の子といっしょに、セオはなぞの絵を調査する。たまごの下にあった聖母子像の絵は、美術館からぬすんだものなのか。本のとちゅうくらいから、ひやひやドキドキ読める本だ。
『チビ虫マービンは天才画家!』(エリース・ブローチ作/偕成社)
小さな虫のマービンと人間の男の子ジェームズが冒険を通して友だちになっていくのが楽しかった。二人の言葉は通じなくても、友情が深まっているところが良かった。(友情が描かれた本や、家族間の心情、冒険の本など、とても興味深く、大人も楽しめました。保護者より)
『シカゴより好きな町』(リチャード・ペック作/東京創元社)
ごうかいなおばあちゃんと住むことになったメアリ・アリス。クリスマスプレゼントのために、冬の寒い中キツネを狩りにいくところが好き。(高学年になってから、本を共有できるようになりました。私も読んでみたいです。保護者より)
『パディントンの煙突掃除』(マイケル・ボンド作/福音館書店)
賞金をもらうために、浜辺で新聞の写真を見ながら「バージル・バッド」を探していたが、なかなか見つからないので、写真がだんだん人をからかっているような顔に見えてきて、腹を立てているパディントンがおもしろかった。(子どもと一緒に読みました。私も本を読む良い機会になりました。保護者より)
『歯みがきつくって億万長者』(ジーン・メリル作/偕成社)
歯みがきを自分でつくろうと思ったルーファスが、本当につくってしまうなんて天才だと思いました。
『ぼくとくらしたフクロウたち』(ファーレイ・モワット作/評論社)
ずっと小さいころから人間に飼われていて、とぶことをおぼえなかったフクロウ(ミミズク)が初めてとんだときが感動した。
『白いイルカの浜辺』(ジル・ルイス/評論社)
カラは、海でケガをした子どものイルカを見つけた。イルカのケガは、魚をとるあみが原因。そんなこともあって、サンゴしょうについてのプロジェクトを行うところに感動した。
『ドリトル先生の動物園』(ヒュー・ロフティング作/岩波書店)
ドリトル先生みたいになれたら、どんなにおもしろいだろうと思った。アヒルのダブダブなどに語りかけてみたくなった。
『ハリー・ポッターと賢者の石』(J.K.ローリング/静山社)
ハリーが指一本動かなくなってしまった時、「ハリー、がんばれ」と心の中で応援しました。
『シルバーレイクの岸辺で』(ローラ・インガルス・ワイルダー作/福音館書店)
ローラさんの情景の描写がすごくすてきだなあと思った。たとえば、「この広く大きな大草原のすべてが、そして大きな空も風も、もとのままの姿にもどり、自由に息づいているのでした。」(文庫版p.186)というところ。
『カイウスはばかだ』(ヘンリー・ウィンターフェルト作/岩波書店)
この本は、ルーフスが書字板に「カイウスはばかだ」と書いたところから始まる。これのせいで、同じ学校に通うムキウスたちは事件にまきこまれてしまった。最初はなぞだらけだったけど、最後に全てのなぞがとけて、とてもスッキリした。
『クララ先生、さようなら』(ラヘル・ファン・コーイ作/徳間書店)
ユリウスの担任の先生は、クララ先生。クララ先生はとってもやさしくておもしろい。でも、病気になってしまった。だから、教室のうしろで、みんなのようすをみることになり…。ユリウスが、クララ先生のことを好きな気持ちが、いろいろな場面で伝わってきた。
『小さなバイキングビッケ』(ルーネル・ヨンソン作/評論社)
力ではなく知恵でたたかった小さなバイキングのビッケはまさに英雄で、びっくり。「フランク人の城」でビッケの仲間がつかまった時、ビッケがみんなを助けるために自分の毛をそったのがおもしろかった!
『名探偵カッレくん』(リンドグレーン作/岩波書店)
名探偵を夢みるカッレくんは、ある日友だちの家にやってきたエイナルおじさんの怪しい行動に目をつけ、ある事件を友だち二人と協力してあばいてしまいました。カッレくんの頭脳と行動にあこがれました。
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さて、6年生は、図書の宿題がありましたね。もう終わっていますか?
えっ、まだ?!そういう人はすぐにとりかかってくださいね。
お休みになってしまう前に提出してくれた人の中から、いくつかご紹介します。
6年間で読んだ本の中のベスト1です。
『小やぎのかんむり』(市川朔久子作/講談社)
この本は、主人公の夏芽が、暴君と化した父から逃げるため、お寺のキャンプに参加する物語だが、そこで出会う人物が皆、個性豊かで、それがおもしろかったです。そして、この本は、親子とか何か、絆とは何かを考えさせられる本なので、そこに深く感動しました。4年生の夏休みに初めて読んだのですが、2年後の6年の秋に、もう一度読みたくなったという思い出があり、ベスト1に選びました。
『カーネーション』(いとうみく作/くもん出版)
私はこの本を一夜で読んでしまいました。それぐらい魅力的なストーリーでした。主人公の日和は、私の性格と反対で、あまり気持ちを言い出せない。愛したい母と愛されたい日和の心情が正直に書かれていて、ガツンと気持ちが襲ってきました。嫉妬することや、好きになることは誰にでもあることを知れたし、その感情に共感できて、日和になっている気分だったので、最後の結末にすごく感動しました。いつもは、実話とかでしか泣くことがないけど、物語という現実ではないお話でも感動しました。内容や表現を鮮明に覚えています。また大人になって、家族ができたらもう一度読みたいと思いました。
『獣の奏者』(上橋菜穂子作/講談社)
この本を初めて読んだのは、5年生の時。なんとなく手にとって読んでみたら、すごくおもしろくて、自然に読み進んでいました。6年生になってもう一度読んでみて、なんだか5年生の時読んだおもしろさとは違うおもしろさがありました。この本を通してエリンの人生を見ていくのがすごく楽しくて、何度も何度も借りて読みました。
『源平の風』(斉藤洋作/偕成社)
僕がなぜこの本をベスト1に選んだのかというと、僕はきつねにまつわる本が好きで、その中でも読みごたえがあるからです。特に心に残る場面は、源義経をかばって、忠信が死に、その後白狐魔丸が白駒山に戻る場面です。また、シリーズが何冊もあり、すべて時代が違うので、歴史好きにはたまらない内容になっています。
『ひみつの校庭』(吉野万理子作/学研)
この本をはじめて読んだ時、ちょうど理科の授業でマイツリーをやっていました。この本もマイツリーをテーマにしています。最後の方にある「正確にいえば、雑草なんて名前の草はないんだぞ。」という言葉に共感しました。
『劇団6年2組』(吉野万理子作/学研)
この本は、4年生の時にちらっと見ただけだったけど、6年になり、まとめの会の劇でやることになって、改めて読んでみました。心に残る場面は、「シンデレラ」の劇を見に行ったシーンです。それから、劇に真剣に取り組むすがたがいいなと思いました。この本を読んで、クラスの劇もこんな感じで成功したいと思いました!!
『その魔球にまだ名はない』(エレン・クレイジズ作/あすなろ書房)
僕は、ケイシー・ゴードンの魔球におどろきました。ケイシー・ゴードンの魔球は誰にも打たれず、リトル・リーグのコーチにスカウトされ、トライアウトに合格したが、女の子だから不合格になってしまいます。でも、あきらめずに女子野球選手を探し続けるところに感激しました。この本はおもしろくて1日で読んでしまいました。僕は、ケイシー・ゴードンの魔球があこがれです。
『ぼくたち負け組クラブ』(アンドリュー・クレメンツ作/講談社)
この本は、本好きにはたまらない本です。『穴 HOLES』(講談社)や『ひとりぼっちの不時着』(くもん出版)といった実在の作品が出てきて、主人公をゆさぶります。読んでいると手が止まらなくなって、次のページが気になります。この本も、この本に出てくる本もぜひ読んでみてほしい。
『さよなら、スパイダーマン』(アナベル・ピッチャー作/偕成社)
テロでお姉さんを亡くしたジェイミーとその家族を描いた作品です。新しい本のコーナーにあったから何となく手にとって読んだだけだった。でも、お姉さんを覚えていないから泣けないジェイミーが、最後に大切な猫ロジャーが死んでしまって初めて泣いたこと、初めて大切な人が亡くなってどれだけ悲しいかを知ったというところに、とても感動しました。
『駆けぬけて、テッサ!』(K.M.ペイトン作/徳間書店)
私は、ずっと馬の物語を読みたくて、探していたらこの本を見つけました。競走馬が負けたら銃でうたれたりして、すごくショックな場面もあったけど、私は馬と生活するのが夢だから、主人公がうらやましいなと思った。
ほかにも、
『狐笛のかなた』(上橋菜穂子作/理論社)
『ある晴れた夏の朝』(小手鞠るい作/偕成社)
『冒険者たち』(斉藤惇夫作/岩波書店)
『僕は上手にしゃべれない』(椎野直弥作/ポプラ社)
『夜間中学へようこそ』(山本悦子作/岩崎書店)
『ぼくの最高機密(トップシークレット)』(ジョン・レナルズ・ガードナー作/佑学社)
『泥』(ルイス・サッカー作/小学館)
『ワンダー WONDER』(R.J.パラシオ作/ほるぷ出版)
『僕らの事情。』(ディヴィッド・ヒル作/求龍堂)
『わたしがいどんだ戦い1939年』(キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー作/評論社)
『完訳グリム童話 子どもと家庭のメルヒェン集』(小澤俊夫訳/ぎょうせい)
などがあげられていました。
小学校6年間の中で、どんな登場人物が、どんな場面や情景が、どんな言葉が、みんなの心を動かしたのか、ほかの人のベスト1も読ませてもらうのを楽しみにしています。
毎日、いろんなニュースがあって、不安に思ったり、疑問に思ったりしている人もいると思います。ユネスコによると、日本や中国、イラン、イタリアなど、世界中で3億人近い子どもたちが休校で学校に行けなくなっているそうです。休校になったイタリアの高校の校長先生が、生徒に呼びかけた言葉をどこかで耳にしましたか。落ち着いて、集団のパニックにまきこまれず、十分な予防をした上で、いつもの生活をつづけてください、せっかくの休みですから、散歩をしたり、良質な本を読んでください、と呼びかけているそうです。
本の世界が、みなさんのたすけになればいいなあと願っています。
最後に、新聞を読んだり、ニュースを見たりする機会がふえ、少し社会のことを考えてみたいという高学年の人にいくつか。
『わたしは、10歳、本を知らずに育ったの。』(公益財団法人シャンティ国際ボランティア会編/合同出版)
『ふるさとって呼んでもいいですか 6歳で「移民」になった私の物語』(ナディ著/大月書店)
『フェイクニュースがあふれる世界に生きる君たちへ 増補新版 世界を信じるためのメソッド』(森達也著/ミツイパブリッシング)
『人間はだまされる フェイクニュースを見分けるには(世界をカエル 10代からの羅針盤)』(三浦準司著/理論社)
『16歳の語り部』(雁部那由多・津田穂乃果・相澤朱音 著/ポプラ社)
『福島の子どもたちからの手紙』(KIDS VOICE編/朝日新聞出版)
『東京大空襲を忘れない(世の中への扉)』(瀧井宏臣著/講談社)
図書室からみんなへ②
今回は、おもに3,4年生のふりかえりと、おすすめの本です。
3年生の3学期は、「図書館で調べる達人になろう!」ということで、図書館で知りたいことを調べたり、何かを研究したりするときの「コツ」を学びました。総合百科事典や図かんなど、図書室の資料をつかって、グループでお題にちょうせんしました。4年生になったら、またお題を出すから、お休みの間にいい問題を思いついたら、学校に来たときに教えてね。

クスクスって知ってる?何だか笑い出したくなる名前だね。でも、この名前、ぜんぜんちがう意味があるんだ。なんで、そんな名前になったのか調べて。

ブッポウソウって知ってる?じつはこの名前、まちがえてつけられちゃったんだ。ほんとにブッポウソウという名前がふさわしいのは何か(だれか)調べて。
図書館の10のなかまわけは、おぼえられたかな?
今日は、9類と、7類と、5類の本を紹介するよ。
9類・・・クーちゃん 苦労はすっかりわすれ クスクスたのしむ物語
7類・・・ナナちゃん なんてステキな芸術家 ナイスなシュートのスポーツ選手
5類・・・ゴーちゃん 工場 いろいろつくる 建物、乗り物、食べ物、着物
ゴミはへらして環境まもる
というようにおぼえるんだったね。
9類の本
『くろて団は名探偵』(ハンス・ユルゲン・プレス作/岩波書店)
『くろグミ団は名探偵』(ユリアン・プレス作/岩波書店)シリーズ
たんてい団の子どもたちが、いろんな事件を解決していく物語です。この本のおもしろいのは、読者も一緒に事件の手がかりを探しながら読めるところ。4ページごとに、さがし絵のようなページがあって、物語の中の子どもたちと一緒に、その絵から手がかりを見つけて次に進むしくみになっています。
7類の本
読書だけじゃなくて、何か作ってみるのもたのしいですね。
『かんたん楽しい手づくり本① いろんな形の本をつくってみよう!』(岩崎書店)
「図書館の達人になろう!」では、「背」とか「小口」とか、本の部分の名前もおぼえたね。さて、ここで問題です。「ノド」というのは、本のどこの部分でしょう?答えがわかった人は、こんど学校で教えてね。この本には、いろんな形の本のつくり方がのっています。自分で本をつくってみるのもいいね。
『エンバリーおじさんの絵かきえほん かおかけちゃうよ』(エド・エンバリー作/偕成社)
かんたんな形をくみあわせて、いろんな顔がかけちゃう本です。シリーズもおすすめ。
『キッズおり紙ヒコーキ』(戸田拓夫作/いかだ社)
3学期は、2階多目的室でひらかれた紙ひこうき大会のおかげか、紙ひこうきの本が大人気でした。このシリーズは、遠くまでとぶ距離型と、長くとぶ滞空型の2さつがあるよ。いろんなおり方をためしてみて、紙ひこうきの記録にちょうせんするのもいいね!
『きむらゆういち・みやもとえつよしのガラクタ工作』(チャイルド本社)シリーズ
せんたくばさみや、空き箱、ペーパーの芯など、おうちにあるものでできる工作の本です。
5類の本
もしも、おうちの人がいっしょにやってくれるなら、おりょうりの本もおすすめです。
『ボクがつくった世界のおやつどうぞ!』(平野恵理子作/偕成社)
タイの焼きバナナや、インドネシアのタピオカ・フルーツ・ココナッツミルクなど、世界のいろんな国のおやつのつくり方がのっています。
『絵本『からすのパンやさん』のパンをつくろう!』(文化出版局編)
『からすのパンやさん』に出てくる「とってもすてきな、かわったかたちの、たのしいおいしいパン」のつくり方がのっています。
4年生は、3学期に、ブッククラブの練習として、ペアで絵本や短編を読んで「えんぴつで読書会(筆談)」をしました。(西組は途中でした。)読みながら感じたこと、考えたことなどをクラスメイトと交流します。
岡田淳さんの『フングリコングリ 図工室のおはなし会』(岡田淳/偕成社)の中からお話を読みましたね。『フングリコングリ』の中には、授業で読んだお話以外にも、指遊びをしていたら、体が空中に浮かび上がってしまうお話(フングリコングリ)や、へんなじゅもんをとなえたら、クラスのみんなが透明人間になってしまうお話(むぎゅるっぱらぴれ、ふぎゅるっぴん)など、学校を舞台にしたふしぎな短いお話が入っています。
岡田淳さんの本は、読みやすくておすすめです。『放課後の時間割』『ふしぎの時間割』『雨やどりはすべり台の下で』『夜の小学校で』(すべて偕成社)などには、ちょっとふしぎでおもしろいお話がいっぱいです。
『わすれものの森』(岡田淳+浦川良治作/BL出版)
音楽会の前の日なのに、たて笛が見つからないツトムは、たて笛を探すために夕方こっそり学校にしのびこみます。だれもいない教室で笛を探していると、そこにへんてこな二人組があらわれ・・・。わすれもの、なくしものの多いあなたに、おすすめ?!
4年生の中には、岡田淳さんの本をたくさん読んでいるよという人がいましたが、好きな作家の本やシリーズを続けて読むのもいいですね。
たとえば、『がんばれヘンリーくん』(学習研究社)のベバリー・クリアリーさん、『だれも知らない小さな国』(講談社)の佐藤さとるさん、『マチルダはちいさな大天才』(評論社)のロアルド・ダールさん、『ドングリ山のやまんばあさん』(理論社)の富安陽子さん、『長くつ下のピッピ』(岩波書店)のアストリッド・リンドクレーンさんなど、おもしろいお話をたくさん書いています。さがしてみて下さいね。
この機会に、すこし長めのシリーズにちょうせんしてみたい人には、アーサー・ランサムさんの『ツバメ号とアマゾン号』(岩波書店)のシリーズがおすすめです。文庫版だと、上下巻にわかれているので、12巻・24冊もあります。4年生の1学期と夏休みをかけてシリーズ読破した人がいましたね!おうちにいても、登場人物たちと一緒に冒険している気分になれます。4巻めの『長い冬休み』は、おたふくかぜのせいで冬休みが1カ月のびた子どもたちが、凍った湖で、〈北極〉探検をするお話です。
~ヒマな時間になにしよう…と思っている3,4年生&ほかの学年の人におすすめします~
『世界のなぞかけ昔話①どうしてかわかる?』シリーズ(ジョージ・シャノン文/昌文社)
『パズルでめぐる世界の旅』シリーズ(アレクサンドラ・アーティーモウスカ作/エクスナレッジ)
『てんじつきさわるえほん さわるめいろ』シリーズ(村山純子作/小学館)
『101のビジュアル・イリュージョン』(サム・タプリン文/東京書籍)
『ポケットパズル』(すぎやまあきら作/福音館書店)
『算数の探検⑩数と形のクイズ』(遠山啓作/日本図書センター)
『工作図鑑 作って遊ぼう!伝承創作おもちゃ』(木内勝作/福音館書店)
次回は、5,6年生へ。お楽しみに!