幼稚園保護者のみなさんとの学習会 [Ⅱ‐262]

保護者の方と学び合う会(2021年度1回目)をオンラインで行いました。準備をすすめてくださったみなさま、たいへんお世話になりました。事前に、保護者の方から質問をいただいて、私も学んでいます。ありがとうございました。

【寄せられた質問】・園として今大切にしていることは何ですか / ・3学年それぞれの発達段階で大切にしたいこと / ・子どもの権利について / ・子どもの心が社会の中でどう育っていくのか / ・子どものやる気をどう育てていくのか / ・子どもがこの状況下(コロナ禍)でどう感じているか / 〇今後子どもの社会性が変わってくるのか / 〇個性とわがままの違いについて  〇2つを特に考え合いたいという意見、要望が出されました。

1、園として今大切にしていること、3学年それぞれの発達段階で大切にしたいこと

(1)発達の主人公は、子ども

発達は、自分自身の願いによって、外の世界と自分自身にはたらきかけ、いろいろなことを取り込みながら新しい自分を創造していく歩み。

子ども自身の心の動き、子どもは自分で立ち上がり歩み出すことを大切にしたい。

この発達のちからがたくましく、豊かになるような生活をおくりたい。

(2)自分の人生の主人公へ。活き活きした人へ。活き活きした人生を!

そのために、

  • ★好奇心をはぐくむ

もっとやりたい、もっと知りたい、意欲的に取り組むなど、好奇心をいっぱい持ってほしい。まわりには、おもしろそう、たのしいことがたくさん。好奇心をもち、達成感や満足感を味わおう。

  • ★感動する心をはぐくむ(心を耕す)

楽しい、嬉しい、悲しい、つらいなど、いろいろと感じることを大切にされると、心が豊かになります。そして、ありのままの自分を愛することができるようになり、周りの人の心を大切にしていけるようになります。

  • ★安心感や信頼感

園、家庭、社会、(世界)を、子どもが安心して自分を伸ばしていける場にしていきたい。安心感があるなかで、挑戦してみよう、失敗してもやりなおせるなどのおもいと経験から、自分を豊かにします。

 

★それぞれの発達段階で大切にしたいこと

  園案内 3歳児 たっぷり遊び、「楽しさ」「安心」を感じ、「やりたい」を満喫します

      4歳児 友だちとかかわる中で、「一緒」と「違い」に気づきます

      5歳児 園生活を仲間と主体的に取り組みます

 それぞれのクラス通信からの「肉付け」や大切なことが変化、発展し、『桐の朋』などでお伝えしています。幼稚園ホームページのたよりでもお伝えします。

      異年齢の交わり 子どもの憧れ、やる気、成長モデル、頼られる … 

何回かに分けて掲載していきます。

「大切な存在」だから頑張れる〜学校探検〜

今日はわくわくの1日。

パートナーの5年生と学校探検があるのです。

         

この日のために、5年生はひとりひとりがパートナーのことを想い、

「どうやったら 楽しんでくれるか、面白く学校案内ができるか」を考えました。

手作りのスタンプラリー用紙、BINGO形式の学校案内、首かけカード、

多種多様なアイデアと案内の仕方に、思わずこちらも聞き入ってしまいます。

「次どこにいくかは、サイコロできめよっか!」

「くじを引いて!出たところをさがしてみよう!」

ひとりひとりの頼もしい顔を見て、説明を聞いて

あぁきっと、たくさん時間と想いをかけて この日を迎えてくれたんだろうな。

これはきっと、夜中までかけてつくってくれたんだろうな。

見ているこちらの胸が熱くなりました。

ただ案内するだけではなく、1年生が学校に少し慣れてきた5月に、

「ここからは富士山が見えるんだよ」

「わたしの お気に入りの場所はここだよ」

「ここで こうやって遊ぶと楽しいよ」

「職員室にはこうやって入るんだよ」

など 工夫を凝らした学校探検をしてくれた5年生。

学校を歩いていると、あちらこちらに1・5年生の姿があった日。

1年生は嬉しすぎて、気持ちが盛り上がって思わず走り出します。

「あ!ちょっとまって〜!」

取り残された荷物を急いで持ち、はぐれないように追いかけ 振り回される5年生。

1年生の気持ちを受け取り、「まぁいいよ。いっておいでー!」と声をかけつつ

後ろから あたたかく見守っている5年生。

どの場面、どの表情にも 愛が溢れた時間でした。

教室に戻ってきた1年生は、もうニコニコ。

5年生がつくってくれた用紙をにぎりしめ、何度も見返す1年生。

こちらまで ニコニコが伝染してしまいました。

 

WEB個別相談会(年長対象)ご予約について

本日(5月30日)午前10時より、WEB個別相談会のご予約を開始します。

本ホームページ、説明会/体験会予約画面よりお手続ください。

・本相談会は、年長児のご家庭対象です。

・昨年度(2020年2月)開催のWEB個別相談会にご参加くださった方は、恐れ入りますがご遠慮くださいますようお願いいたします。

・受付完了時に自動送信されるメールを必ずお読みください。

ご参加、お待ち申し上げます。

桐朋小学校 教務

本日のWEB説明会にご参加の方へ

本日13時より、第1回WEB説明会を開催します。

 

トップページ、下部のバナー「WEB 説明会 会場」よりお進みください。

お申込み受付完了メールにてパスワード(PW)をお送りしております。

このPWを、コピー&ペーストしてお使いいただくことをおすすめいたします。

視聴方法などのお問い合わせがある場合は、13時から15時までお受けします。

どうぞご家族みなさまでご視聴ください。

ご視聴後、アンケートへのご協力もよろしくお願いいたします。

 

桐朋小学校 教務         

想い、想われる経験を

5月が終わろうとしています。

桐朋の桜の木々も、すっかり緑に早変わり。

 

1年生も 朝の準備や遊びに少しずつ慣れてきました。

そんな教室には、今も大きい子たち パートナーの5年生の姿がちらほら。

教室の入り口、窓からも5年生が1年生の教室の中を覗いています。

 

はじめの頃からずっと、「パートナーの子はしっかりと準備できているかな?困ってないかな?」

親心のようなもので、あたたかく 時にドキドキしながら見守ってくれている人たちの姿。

何か困っている1年生がいると、パートナー以外の子にも目線を合わせて話をよく聞いてくれて

喋り方やテンポも 1年生に合わせる5年生を見ると、本当にすごいなぁとしみじみ思います。

そんな風に見守られている1年生はというと、

教室に入るやいなや、

「今日ね!朝パートナーさんと同じバスにのってきたんだよ!」

「パートナーさんのことすこしだけみれてね、手をふったんだよ!」

「朝ね、ころんじゃったんだけど 5年生が助けてくれたんだよ!」

と 言葉の中には5年生のことがいっぱい。

そして、なんとお掃除のやり方も

はじめの頃は特別に パートナーさんが教えてくれるのです。

「おそうじ」ってなんだか あそび よりも嬉しくない人もいるけど

「パートナーさんとのおそうじ」は違います。

 

お掃除がなかった日は、「ねぇ次いつ おそうじあるの〜!」と淋しそう。

パートナーさんの力にはかなわないなぁ、としみじみ感じる毎日です。

5年生、素敵な時間を ありがとう。

これは井戸水?

4年生の国語の授業で、「アメンボはにんじゃか」という説明文を読んでいます。

その中で、アメンボが水に浮いて生きている仕組みと、水のきれいさの関係を明らかにする実験が行われている記述があります。4年生の子どもたちも、その実験の追体験を行いました。

とある日、水飲み場でコップを手にした隣りのクラスの男の子が私に、
「アラキン、この水は井戸水だよね?」
と尋ねてきました。私は、
「学校の水道水は、井戸水(地下水)と普通の水道水を合わせたものだよ。」
と説明しました。すると、
「この水は井戸水じゃないの?」
とさらに尋ねるので、私は、ん?と思いながら、
「だいたい半々だよ。」
と答えました。

答えながら、なぜこんなに井戸水にこだわっているのだろうと思案していると、そばで会話を聞いていた女の子がその男の子に向かって、
「ねぇねぇ、アメンボじゃなくて、アメンボの足の代わりの針を浮かべるんだよ。だから、この水で平気なんだよ。」
と話すのを聞いて、あぁ、と合点がいきました。

男の子は、生きているアメンボを水に浮かべて実験するものだと思っていたのでした。だから、井戸水(地下水)であればカルキなどの薬品が使われていないから安心できると考えていたのだと気づきました。

自然広場には池があり、たくさんの生き物が生活しています。日常的にもこれらの生き物に触れる機会が多い子どもたち。この説明文で明らかにしていたことを日常生活の中で獲得していたのだと再認識できたのと同時に、生き物を大切にする優しさに触れた、心が温かくなったひとときでした。

WEB個別相談会のご案内

桐朋小学校にご興味をお持ちの皆様

・年長児のご家庭を対象に相談会を開催します。

・2021年2月開催のWEB個別相談会にご参加いただいた方は、恐れ入りますがご遠慮ください。

 

桐朋小学校WEB個別相談会(年長児)

2021年6月5日(土) 9時から15時 (お一家庭15分)

・Zoomを利用して本校教員がご相談をお受けします。アプリのダウンロードは不要です。

・ご家族で画面をご覧いただけます。保護者がお話しください。

・相談員はマスク着用での対応となりますことをご了承ください。

ご予約は 5月30日(日)10:00より受付開始します。

・本ホームページ「説明会、体験会予約画面」よりお手続きください。男子枠、女子枠、男女混合枠がございます。ご注意ください。

・「お申込み受付完了メール」に接続方法など詳細を記載いたします。

 

WEB開催のため、ご不便をおかけする場合もあるかと存じます。また感染拡大状況等の影響により止むを得ず中止となる場合もあります。どうかご理解ください。

実施の最終判断は前日(5日金曜日)正午に、本HPにてお知らせします。

 

お話できることを楽しみにお待ち申し上げます。

 

桐朋小学校 教務

緑に囲まれて [Ⅱ-261]

園庭やしぜんひろばに出て、春から初夏にかけての心地よさを味わっています。光や風、小鳥のさえずり、木々の匂い、たくさんの実、水の冷たさなど、一瞬一瞬の出あいを大切にしたいと思います。

桐朋学園仙川キャンパスには、約150種の樹木が生きています。1947年創立以来、環境を整備し、たくさんの緑に囲まれてきました。この環境をこれからも大切にしていきます。

園庭に、ナツミカン、モモ、プラタナス、ケヤキ、ビワ、アンズ、サトザクラ、イチョウ、ソメイヨシノ、ウメ、ムクロジなどが育っています。木陰をつくり、落葉し、実をつけ、生活にも潤いをもたらしてくれます。

しぜんひろばに、イロハモミジ(木のぼりできる)、カキ、キリ、キンモクセイ、イチョウ(木のぼりできる木を増やしたいと育てている)、ヤマモモ、コナラ、クヌギ、コブシ、ザクロ、シダレザクラ、アンズ、ウメ、被爆アオギリなどが育っています。新しぜんひろばになってから3年目。子どもたちとともにしぜんひろばの木々も成長しています。

『樹木誌2011』(創立70周年記念)の解説では、プラタナス「和名モミジバスズカケノキ。交雑種。街路樹として多用されます」

私たち人間も、生きものの一つであり、自然の一部です。自然が持つ多様さや広さ、奥深さに委ねること、すなわち自然の中で子どもたちが育まれることで、自然がもたらしてくれる刺激によって覚醒された身体になります。

自然の中で生きる時間を持ち、実の周りにある自然に没入して、出あい、感動、不思議さ、思い通りにいかなさ、心地良さ、よろこびなどを経験し、感じることを大切にしていきたいです。

脳科学の知見によれば、健康に身体を育て、身体中で感動し、身体中で自然のものを吸収していく。そして脳にきちんと情報を伝達し、精神の根底をつくり出していく。その過程が大切で、子どもの心がつくられていくといいます(小泉英明『脳は出会いで育つ』参照)。「脳にきちんと情報を伝達」するとはどういうことかを深く知りたいです。頭で理解することが優先されるのではなく、身体を大切にすることに共感します。

虹に願いを。6年生チャレンジフェスティバル

全国的に梅雨入りのニュースが聞こえます。東京も今週は厚い雲がずっと覆っていて、6年生の学年行事「チャレンジフェスティバル」がどうなってしまうか、とみんなやきもき過ごしていました。

「八ヶ岳高原寮への合宿は叶わなかったけれど、それに負けないくらい最高の行事にしよう!」と頑張ってきたみんなの準備を知っているだけに、なんとか全てをやり遂げたいと先生たちも天気予報を気にしつつ祈るばかり。

そんなある夕方、ふと窓を見ると中学の校舎の向こうに見事な虹が!!

♪虹が虹が 空にかかって、君の君の 気分も晴れて

きっとあしたは いい天気 きっと明日は いい天気

(♪『にじ』より。新沢としひこ 作詞)

 

この歌の通りになってほしい!という願いが通じたのか、この二日間は奇跡的にほぼ予定通りに進んでいます。

もちろん、「雨バージョン」も用意しているのですが(2つの計画を立てるのは本当に大変だけれど、みんな実によくやっています。)やはり最初の予定通りにできると嬉しいものです。

私が一緒に参加した校庭でのスポーツ企画「障害物リレー」はとっても工夫を凝らした競技でした。

・三角コーンをうまく使った「高いハードル」

・連続するミニハードル

・絶妙に難しい距離の、フラフープエリア

・コントロールが命のボール的当て

・剣山のようにびっしりとミニコーンが敷き詰められた、爪先歩きゾーン

実行委員がリハーサルを繰り返しながら仕上げたコースは、技術も必要だけれど、ユーモラスな動きになる部分もあって、みているだけでもワクワクします。「めっちゃ楽しい!」という声に、実行委員はとても嬉しそう。6年生両クラスのメンバーが混じって一緒に楽しむこの一時。霧雨の中でしたが、気持ちは晴れ晴れしました。

このほかにも、ドッチボール、卓球、バドミントン、水泳など、各リーダーがいっぱい準備してくれたスポーツ会場はどこも大成功。終わりの集いのメダル表彰も多いに盛り上がりました。

2クラス合同チームでのお弁当タイム、散策、Zoom中継で東京都埋蔵文化財センターの学芸員さんに教えていただいた勾玉作り。どれも充実した時間でした。

チャレンジフェスティバル中は、朝・夕に集会の場面があります。そこで私がとっても嬉しくなったのは、リーダーさんたちの達成感が伝わる感想発表と、これまでの準備に感謝するみんなの声がたくさん聞けたことでした。

1年以上制約の多い生活が続いています。その中で、「楽しみにしている」ことがあること。それを「全力で取り組んで、やりきる」ことの大切さをしみじみ感じています。様々な安全対策を工夫しながら計画を進めてきた6年生。きっと今、宿泊行事に負けないくらいの経験を積んでいるのだろう、と信じています。

さあ、明日はいよいよ最終日。

雨でも晴れでも、できることを目一杯楽しんで、「伝説」のフェスティバルを締めくくりましょう。最高の一日をみんなで創ろう!