ふり返り⑪ 働く人の学習(後編)

 先日投稿した2年生の「働く人の学習」。子ども同士の中間報告会を終え、学習発表会の準備にとりかかりました。学習発表会は保護者も参加する予定だったため、より一層気合いの入る子ども達。すると突然、「もう一回インタビューしたい!」「まだ聞きたいことがある。」と相談しに来ました。元々、働く人へのインタビューは一度だけの予定でした。お互いの時間調整も必要であり、事前に各所へアポをとりに行かなくてはならないからです。「他のグループもインタビューしたい?」と聞くと、「また聞きたいことが増えた。」「聞くことはないけど、写真を撮りたい。発表で使いたいから。」と言われたので、アポをとりに行きました。結果、みなさん快く受け入れてくれて、再度インタビューに行くことになりました。

 

 

 二度目のインタビューでもあり、もうインタビューは慣れた様子。「商品に値札シールを貼っている写真を撮りたいのでお願いできますか?」「警備員さんの交代の様子を伝えたいので、協力してもらってもいいですか?」写真は子ども達が自分で撮りました。授業時間外にも写真を撮りたかったようで、お弁当の時間に「今から写真撮りに行きたい。」と言ってくる子どももいました。

 

 印刷室の仕事を発表するグループはポスターセッション形式。写真を使いながらわかりやすく伝える工夫をしていました。

 

 左は、ウォーキングすごろくのスタートとゴール。実際に保護者に協力してもらい、歩くすごろくを楽しみながら購買部の魅力を伝えようとしていました。右はインタビュー風紙芝居。用務員さんにインタビューした様子を紙芝居にしていました。子ども達の発想力には驚きました。アイディアが面白すぎる!

 残念ながらまとめの会で学習発表会を開催することはできませんでした。ですが発表の準備過程で、子ども達は様々なことを学んできました。仕事のやりがいや大変さ。学校の中で働く人がどんな工夫をしているのか。自分達にできることは何なのか。学校の中で働く人と自分達との繋がりも知ることができました。また働く人とたくさん関わることができたのも、大切な学びだと思います。写真のミニ箒は、用務員さんのために子どもが工夫して作ったものです。満面の笑みで「箒を作ってあげたんだよ。」と教えてくれました。発表に向けて準備をしている際には意見の食い違いもたくさんありました。「ポスターセッションの方がわかりやすく伝わるよ。」「でも、ウォーキングすごろくの方が楽しめると思う。」一人一人がより良い発表をしようと努力する姿が見られました。

卒業生からのあたたかい励まし [Ⅱ-225]

 卒業式では、毎年パートナー学年だった同窓生(1年生と5年生で出会い、卒業するまでの2年間)よりお祝いのことばをいただきます。今回は、桐朋高校一年のS Hさんでした。あたたかい励ましをありがとうございました。

 

卒業生からの言葉(ご本人の許可をいただいて掲載)

 桐朋小学校第61期のみなさん、この度はご卒業おめでとうございます。桐朋高校一年のS Hです。みなさんが一年生の時にパートナーとして一緒に学校を周ったりした学年なのですが、覚えているでしょうか。

 本来ならばそちらへ伺ってお祝いの言葉を贈りたかったのですが、今回は新型コロナウイルスで卒業式を縮小されるという事で、このような手紙での形をとらせていただきますことをお許し下さい。今日は一人の先輩としてみなさんが中学校生活を充実したものにできるよう、少しながらアドバイスをさせて頂きたいと思います。

 まだみなさんは中学についてほとんど何も知らない状態であると思いますし、色々な噂が流れてきて心配になっている人もいると思います。ただ、何も不安に思う必要はなく、小学校と同じように楽しい場所であることには変わりありません。一つ変わった言い方をすれば「違う楽しみ方ができるようになる。」と言ったところでしょうか。
 みなさんが小学校での思い出と言ってパッと出てくるものは、八ヶ岳合宿や音楽会、運動会などと言った大きな行事が多いと思います。もちろん中学でもそういった行事はありますが、今度は自分達でそれを企画できるようになります。これをクラスや学年全員がOne teamとなって成し遂げた時には今までにないような達成感を身にしみて感じることができるでしょう。

 
 One teamと言えば昨年はラグビーが話題になりましたね! 僕は中学から4年間ほど部活でラグビーを続けています。みなさんは入りたい部活などを考えたりはしていますか? 中には中学に行っても部活に入りたくないという人もいるかもしれません。しかし、僕は基本的に、部活には入ることをオススメいたします。一緒に部活に入り、中高合わせて6年間程いろいろなことに本気で打ち込んで、切磋琢磨しあった仲間はきっと生涯ずっと大切な存在になると僕は信じています。もちろん部活以外でも良い友達をたくさん作ってください。ラグビーでは一人一人の性格にあったポジションがそれぞれ与えられ、そしてフィールド上ではその個性が最大限活かされます。

 桐朋小の卒業生はみんな個性豊かで伸び伸びとしていていいなと僕は思いますが、中学では二百人程の外部生が入学してきます。みなさんはその一人一人の個性を認められるような人間になって下さい。桐朋中学という場所はみなさんの個性を最大限に活かしてくれると思います。みなさんがOne teamとなった時には、きっと桐朋はとても素晴らしい場所になるでしょう。

 
 そして最後にみなさんが最も心配しているであろう勉強のことについてお話ししたいと思います。みなさんは中学での学習についてどのようなイメージをお持ちでしょうか? これは全てにおいて言えることですが、物事を消極的にとらえないで下さい。いろいろネガティブに考えてしまうと全てがマイナスの方向へと向かってしまいます。たまには自分にうぬぼれてもいいでしょう。学習に関しては自分にあった勉強法というのを見つけて下さい。成績の良い人の勉強法を真似してみてもいいかもしれません。それが良いか悪いかは自分で判断して、良かった場合はそれを継続して悪かった場合はまた新しいやり方を試してみるというのが成功への近道なのではないかと僕は思います。

 中学3年間を楽しめるかどうかはみなさん自身がどうするかによって変わります。今日の僕の言葉がみなさんの心の片隅にでも残ってくれていれば幸いです。是非中学校生活を自らの手で素晴らしいものにしていって下さい。

 桐朋小学校第61期のみなさん、ご卒業おめでとう!! 僕たち桐朋中・高にいる先輩達は君たちが入学してくるのを心待ちにしています。今度は中・高でまた新しい仲間とOne teamを作って実りある学校生活を送って行こう!!       三月十八日 S H

     S Hさん、ありがとう。ますます輝いて! 後輩たちをよろしくお願いします。

ふり返り⑩ 働く人の学習(前編)

 2年生の3学期には「働く人の学習」に取り組みます。学校の中で働く「警備員さん」「印刷室の方々」「購買部の方々」「図書の長谷川さん」にグループごとにインタビューをし、仕事する上でのやりがいや大変なこと、また自分達にも手伝えることがあるのかなど、各々が興味関心のあることを聞き取り、調査していました。また「用務員さん」「管財課の方」には教室に来ていただき、仕事の内容などを教えてもらいました。

 子ども達が学んだことは、3月中旬に行われるまとめの会で学習発表会を開く予定だったので、その前に一度クラスで中間報告会を実施。子ども達同士でお互いの発表を見合いました。中間報告会を通して、聞き手に伝わりやすくするための工夫をみんなで考え合う時間となりました。

 

 購買部にインタビューした子ども達。中間報告では購買部クイズや購買部マンガ、すごろく風にアレンジして購買部の仕事の中身を伝えていました。発表後、「クイズ多すぎた。」「文字が小さくてわかりにくかったね。」と振り返っていました。子ども達はあまり満足していないようでしたが、たくさんの情報をクイズ形式で発表していたこと。またすごろく風にアレンジして伝えていたこと。とてもわかりやすく、そして聞き手が楽しめる発表になっていました。

 

 図書の長谷川さんにインタビューした子ども達は、クイズや新聞作りに励んでいました。他のグループからは、「クイズが2択でわかりやすかった。」「発表の方法が工夫されていた。」「仕事の内容がよくわかった。」と高評価。本の並べ方、図書室の魅力、仕事のやりがいやオススメの本などを紹介していました。私の知らないこともあり、子ども達から学ぶことがたくさんありました。

 教室で中間報告会をした後、子ども達はまとめの会での学習発表会に向けて準備にとりかかります。自分達の発表での反省点、他のグループの良かったところを参考にしながら、伝える内容や発表方法を考えていました。その様子は、また後日お伝えいたします。

学校説明会・体験会の予約開始について

2021年度入学考査をご予定の保護者の方へ

本校の教育に関心、興味をお持ちくださりありがとうございます。

本校の学校説明会・体験会へのご参加にはホームページからの予約が必要です。

ホームページ上でもお知らせしておりますように、通常ですと予約開始は開催日の1か月前頃からとなっております。

ただ昨今の状況を踏まえますと通常通りの開催とはいかず、様々な変更や場合によっては中止も視野に入れて、検討しているところです。

このような刻々と状況に動きがある中での対応が引き続き必要であることから、はなはだ勝手ではございますが、学校説明会の予約受付は当面行いません。

新しい情報を日々お待ちいただくことのないよう、4月9日前後で一度、ホームページをご確認いただければと思います。

尚、誠に恐れ入りますが、次回の更新時にも不確定要素が多いものになる可能性がございますことを予めご了承願います。

しばらくお待たせすることになり申し訳ございません。

皆様、どうかお体にはご留意ください。

ふり返り⑨ 5年生 社会科見学

本校の子どもたちは、社会科の学習の一環でたくさんの見学に出かけます。

2月25日(火)、平塚市にある日産車体湘南工場を見学しました。たくさんの人が働き、機械が動く中で、様々な種類の車が同じラインで生産されていきます。溶接による火花や組み立ての作業を目の前で見ることができ、どのようにして車が出来上がるのかを学ぶことができました。子どもたちの感想の一部をご紹介します。

「見学でいろいろ見たけど、だいたいロボットを使ってすごいなと思った。少し未来を感じた。いがいと楽しかった。」

「一番おどろいたことは、くつの中に鉄板が入っていることでした。なんか、すごく重そうだなーと思った。でも、何か落ちてきたら危ないなーと思った。すごく楽しく学べてよかった。」

「一番おどろいたのは、ロボットがササササッーと速く動いて、車体を組み立てている所です。見学に行く前も写真などを見たけど、実際に見てみると思ったより大きく、すばやく作業をしていたので、私は(これは見てみないとわかんないなぁ)と思いました。おみやげのトミかは、車が好きないとこにあげようかなと思いました。」

「溶接工場では部品を高温で溶かし、つなぎあわせていた。火花が想像以上に飛んできてびっくりした。組立工場では、部品を多くの人の手で組み立てていた。あっという間に車の体に出来上がっていたから、ここでもおどろいた。」

「工場はもうちょっと大きいのかな?って思って行ったら、意外と小さくて、でもサッカーコート24面分で、大きいような小さいような…だった。(とちぎ工場は、なんと409面分らしいです。) 作業中の工場の人が、私達に手をふってくれたのが、すごくうれしかった!溶接は、すごく火花がちっていて怖かった。」

「いろんな場所でいろんな服そうやロボットが使われていて、カッコよかった。ぼくは溶接のみどり色のガラスのついた鉄のお面がカッコいいと思いました。ロボットの先にチップをつけて1200℃~1700℃まで熱してくっつけたりして、すごい技術だな~と思いました。」

「今日の工場見学ではじめて車のつくり方を教えてもらった。すべてがロボットでつくっていると思っていた。だけど、人が最後のチェックなどをきっちりやっているのをみて、たいへんだなと思った。」

「思ってたより大きぼで、働いている人たちが手をふってくれたり、部品取りなどいろんな体験ができたので、とても良かったなと思いました。楽しかったです。」

「私は、まどからロボットなどを見るのかなぁと思っていました。でも、すごく近くで見れて、嬉しかったです。」

「ガイドさんがすごくわかりやすく説明してくれたので、よくわかった。とそうは、ロボットが8割、人が2割といっていたので、ロボットはすごいんだなぁと思った。」

「いろいろな工夫がされていて、すごいなと思った。そんな工夫を働く人が考えるのだから、やっぱりすごい!エンジンが重たくて大変だな~と思った。」

「出荷されるまでの工夫や、色々な事が知れて、興味がなかった車にも少し興味を持つようになりました。今回知れなかった事以外にも、まだ工夫等があるなら知りたいです。」

「ロボットが想像以上に大きくて、びっくりした。かなり近くで車作りを見学できてうれしかった。工場の人たちは、約1日、あの工場の中で立ったまま作業をするのかな…。」

「今日の見学は、すごく心に残ります。工場はすごく大きくて、ずっと頭の中で「次、何?次、何?」と楽しみに歩いていました。工場へ行ったおかげで、色々なことを学べました。」

見学後に、これらの子どもたちの感想を交流しながら、新たに疑問に思ったことや考えたことを基に学びを深めていこうと思っていましたが、残念ながら休校期間に入ってしまいました。
子どもたちと再会したら、いろいろと考え合っていきたいなと思います。

クラスみんなと久しぶりの再会

約一ヶ月ぶりに再開した子どもたち。誰もがマスクをしている姿がちょっと不思議な光景。窓全開の教室。それに慣れないのか、久しぶりの自分の席で手持ち無沙汰に椅子をぎしぎししている子。隣の子に「ひさしぶりー」「元気だったー!?」「会えてうれしい!」と女の子たち。「ストレスたまりまくってたぜ!」と、わんぱく少年たちも集まってきて、教室が少しずついつもの活気がもどってきました。たった2時間だけの登校でしたが、みんな首を長くして待っていたようです。

健康観察カードやこの休み中にがんばった自学ノートを提出。子どもたちの様子を知ろうと、この休み中には、ハガキを送りました。返信にみっちり書かれた文面には「もー、ひまひま!」「はやく学校いって、みんなと遊びたい!」「たいくつー」と悲鳴ともいえる叫びが書き連ねてありました。やっぱりというか「はやく勉強したくてたまらない!うずうずする〜!」という子はいませんでしたが。

この休み中に、それぞれあったことを紹介し合いました。おもしろかったこと、がんばったこと、残念だったことなど一人一言、輪になって久しぶりのサークル対話。クラスみんなで笑ったり、真剣に話を聴いたり、この休み中の様子を紹介しあったり、ほっこりとした時間を過ごせました。こういった当たり前の風景が、かけがえのない時間なのだと、あらためて気付かされます。

家で閉じこもってばかりで、なまってしまった体をしっかり目覚めさそう。校庭に出て、ひたすら鬼遊びをしました。まずは、やっぱり先生鬼(←鬼が先生一人なので、じつはこれが一番大変でした)、増やし鬼、手つなぎ鬼、氷鬼などなど。ひとしきり汗をかくと、春の爽やかな風が吹いてきました。誰かが「自然広場にいってみようよ」と、友だちの手を引っ張ります。そこはすでに春でした。アリんこやクモ、つぼみが膨らんできた植物もありました。ひとしきり池の周りを走り回って、虫を捕まえて、ターザンロープで遊びました。

ついつい、遊びに夢中になってしまい、あっという間に下校の時間。「みんな、またなー!」と解散。「毎日、学校に来てさ、こうやって2時間たっぷり遊びにきたいねー」と、子どもたちは名残惜しそうに帰って行きました。こういうときだからこそ、友だちや先生と会って、話したり、笑ったり、走ったり、いつもよりもわくわくしました。

次の日の次の日、先生は筋肉痛になったことは秘密です。

 

 

未来へ羽ばたけ

先日、桐朋小学校の第61回卒業式が行われました。

新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、規模を縮小した形での開催となりましたが、卒業生全員が無事に参加できたこと、私たち教職員一同もほっと一安心しました。

式では、一人ひとりが小学校生活6年間の想いを述べ、卒業証書を受け取りました。卒業生らしく、堂々とした態度で、前向きな気持ちがぐっと伝わってくる素晴らしい表現だったと思います。

未来へ向かって、無限大の可能性を秘めた子どもたち。

今までの出会いを大切にして、支えてくれたおうちの方々や仲間みんなに感謝の気持ちを忘れずに。そしてこれから先、自分のやりたいことを見つけて実現できるように…

がんばれ卒業生!

小学校から、ずっと応援しています。

 

 

 

 

短い時間だったけど

先週は登校日がありました。

久しぶりに友だちに会えて、うれしかったね。

「家で何してた?」

「元気だった?」

こんな会話がなんだか温かい気持ちになります。

3年生。短い時間だけど、休み中に取り組んだ自主学習をみんなで見合いました。春休みの学習のきっかけや参考になったかな?

それから12人グループに分かれてローテーションで宿題だった社会の新聞交流をしたり、3学期にやり残していたことの続きをやったり、手紙などを自分たちで取り分けたりしました。

 

休み時間もたっぷりとりました。外で思いっきり声を出して走り回ったり、友だちとおしゃべりしたり、先生と話したり、元気な姿が見られました。

学校はこうでなくっちゃね。

久しぶりに刺激を受けた登校日になりました。

 

※3年生へ。

春休み中もお家でのお手伝いや自分の役割を決めてしっかりやろう!

宿題も計画的に。自分の学習の課題や得意なことを振り返り、毎日コツコツやっている?

画用紙の宿題のポイントは「ここてこ」だよ!

(「ここてこ?」→ 心を こめて ていねいに こく だよ。)

この記事が刺激になりますように。

卒業おめでとうございます [Ⅱ-224]

 卒業にあたり、73名一人ひとりが壇上で小学校の思い出や将来の夢などを語りました。聴いていて、一人ひとりの成長を感じました。それから、卒業証書を一人ひとりに心をこめて渡しました。

  卒業式後の集合写真

 その後、卒業生にぼくの気持ちを伝えました。(当日の話は、短くしました)

●まずはじめは、昨日の東、西組の劇の感想です。約2週間ぶりに学校に来て、友だちや先生と久しぶりにことばを交わし、全員で劇練習や卒業式練習、他にもいろいろなことをすすめなくてはならず大変でしたね。それでも、みんなでやれる喜びでとても充実していました。お互いに助け合う良さがよく見られました。普段と違う姿の発見がありました。

 担任の先生からは、「昨日の劇は、あなたたちの集大成でした。素晴らしかった。一人一人が力を出しきっていたね。昨日劇が始まる前に、『みんな楽しもう! みんなでフォローし合えば最高の劇になるはず!』その言葉をちゃんと聞いて、みんなは劇をやり遂げていました。/そんなあなたたちを私は誇りに思います。」とありました。

●続いて、休校中に6年生より届けられた手紙、メールについて話しました。そこに、友だちとは、学校とは、桐朋小で大切にしてきたことなどが書かれていました。時間が限られていたので、少し紹介をしました。

「劇の練習をいっぱいして、オーディションをして、台詞を覚えて、すっっっっっごく頑張ったのにまとめの会がなくなったのは悲しいです。kのフラダンスやHちゃん達の絵など観たかった物がいっぱいあったので悲しいけど、劇だけでもいいからやりたいです! 春休みに入ってからでもいいので劇だけはやりたい…。みんなで試行錯誤して考えた劇、みんなでの最高の思い出にしたい!!!!」

「15日まで休校となったと聞いた時は衝撃的でした。悲しくて涙が出そうになりました。1番思ったのは6西の人や6東の人、そして先生たちに2週間も会えないということでした。2月27日は早く帰ってしまったので、残って大道具をやればよかった、もっと遊べば良かった、という後悔がすごく押し寄せてきました。みんなに会いたい。」

「突然の休校になって、ほんと悲しい。友達に会えない。学校に行けないってこんなにも辛いんだね。けど、今学校に行って犠牲者出して友達が死んじゃうとかは絶対嫌だから休校はしょうがないかなって思う。ずっと家にいると暇だし、早く学校に行きたいなーって思う。行かないと楽しいことがなくて勉強をやる気にもならない。鬼ごっことかバスケもできないから体を動かせられない。」

「家に居ると、みんなどうしてるかなあ? どんな思いでいるのかなあって不安になったりするよね。でも、こうやって今の思いを伝えあい、(私と一緒だな。)って思ったり、(この人はこうやって思うんだな。)って感じたりすることで、みんなとつながりながら、次に再会する日を待っていられるね。」(担任の先生は、皆さんより届いた便りをまとめて送付。そこに書かれていたことばより)

思いが溢れていました。それが劇へつながり、卒業式につながっていると思いました。

先週の登校日の様子から。下の写真も。 

みんなの劇を観て -劇にあった〈失敗すること〉について考えさせられました―

 自然、社会が大きく変化すると、持ち合わせの知識では通用しないことが起こります。今回のウイルス感染、地球温暖化問題、気候危機もそうです。いろいろな知恵を使い、乗り越えなくてはなりません。学ぶというのは、その時々に起こる問題に対して、的確に時に臨機応変に対処していくことです。その練習を子ども時代、学校ではたくさんするのです。失敗から学ぶことはとても大切です。

みんなの劇を観て -劇にあった〈想像すること〉について考えさせられました-

 「おれは、これからこの世の中に旅立つお前らにわかってほしかったんだ。過去の自分が今の自分を作っていくんだ。だから、今この時から逃げて欲しくなかった。向き合ってほしかったんだ。想像力を働かし、この世の中を生き抜いていくために。」(劇中、柊先生の台詞)、「私は、この『想像する力』が本当に大事だと思っています。『ラインで送った文章を読む人の気持ちを想像する』『学校に行けず、あなたたちと同じくらいの子たちが働かされることを想像する』『原子爆弾を落としたらどうなるのだろう? と想像する』この想像する力があれば、この世界が平和に近づいていくと思うのです。」(担任の先生より)

 昨日の劇を観た一人ひとりが様々な受け止めをしたと思います。ぼくは、みなさんとの〈トピックス〉の授業で、意思疎通ができないからと言って何の価値も見出せないのかという難しい問題を考えたことを思い出しました。何の価値も見いだせないと思う側に、自分なりの価値や意味を見いだしていく力、そうした人間のもつ大切な力が育っているかを考えます。自分なりの価値や意味を見いだしていく力、そのもとに想像することが大切だと考えます。

授かった命を大切に、活き活きさせよう

 皆さん、自分史を読ませてもらってありがとう。私たちは日々、家族、友だち、周りの人たちなど、さまざまな人と多様な関係を持ちながら生きています。皆さんがこれから本格的に迎える思春期は、自分は他の人と違い、個性的でかけがえのない存在であることを意識しはじます。その時に、「自分とはいったいどういう存在だろうか」と自覚し、まわりに簡単に同調しないで、自分の気持ち、考えを大切にしていってほしいです。個性的でかけがえのない存在という意識は、友だちやまわりの人やモノとの関係を通して形づくられることが大きいので、これからも出合いを大切にしていってください。

 卒業おめでとう!

 

 3月22日、あさのあつこさん(作家)が朝日新聞「フォーラム 休校中 どうしてる?」に「子どもたちへ 『大人の言葉うのみにせず、考えてみて』」という題で書いていました。子どもたちへのメッセージが中心でしたが、大人にも強く発したメッセージであり、自分自身はどうなのか考えさせられ、忘れ場にしっかり振り返りをしようと思います。

「当たり前に続くと思っていた日常が突然くるっと変わる、あるいは消えてしまう。このことを、みなさんにはじっくり考えてほしいのです。それも個人の事情じゃなく、国や社会の事情で変わってしまうことがあるんだ、ということを。/だからこそわたしは、みなさんが主体的にこの時期を生きてほしいと思います。大人たちの言うことを全部うのみにするのでなく、自分で考えて動いてください。」

「大人は大きな出来事があると騒ぎ、過ぎれずすぐ忘れてしまいます。でもみなさんには、一人ひとりの身に降りかかったことを覚えておいてほしい。/友達と会えない悲しみ、学校から解放された喜び、ドタバタする大人を見てうんざりした気持ち、医療現場などで必死に働く大人をすごいと思った気持ち。自分の言葉で友達や家族、大人たちに話してみてください。なぜならそれが、あなたたちが大人になった時、こんな騒動や危機を起こさない力になるからです。」

「わたしたち大人も、この騒動が一段落した後、『命を守るため』という言葉の下に子どもたちに何をしたのか、ちゃんと検証しなければいけないと思います。」