投稿者: tohoblog
命の学び〜生まれる・揺るぎない大切なもの〜
2学期のある日、4年生の教室には音楽科の先生が遊びに来てくれました。
そのお腹を見ると、、、なんと赤ちゃんがお腹にいるふくらみが。もうすぐ産休に入られる直前!

子どもたちの中に素直に生まれてくる疑問にたくさん答えてもらいました。
「おなかに赤ちゃんがいるってどんな感じ?」
「痛いって聞くけど、産むのこわくないの?」
おなかにいる子への愛と、子どもたちの声を真摯に受け止めてくださる雰囲気がいっぱい伝わってきて、温かさで満たされていました。
実際に、妊婦さんエプロンをつけて「こんなに重いの!?」「意外と軽いんだ!」「でもこれ24時間か・・・」
いろいろな感覚を味わいました。
お腹を触って、「わ!動いた。本当にいるんだ!」ってびっくり。

その日、お家の方に自分が生まれた時のことについてインタビューをしました。
”わたしが生まれた時、どんな感じだったの?どんな気持ちだったの?”
「こんなに嬉しいことってあるんだなぁと。毎日顔を見ているだけで幸せだった」
「生まれたその年から、本当に新しい人生に生まれ変わった気分だった」
「陣痛から70時間以上あったから、いつ生まれるのかなーと思ったけど、助産師さんが「大丈夫です!必ず生まれるから!」と言って「そうか」と思ってホッとした」

普段は聞けない、聞かないようなこともお家の人が伝えてくれて、子どもたちの心は一人一人動きました。
”なんだか自分が生まれてくるまでにたくさん心配かけたと思う。だから自分が健康に生まれてきてよかった”
”東日本大震災があったのは知っていたけど、直前と聞いてびっくりした。何も考えずに大きくなったけど、うまれた時は大変だったんだな〜”
”生まれた時お母さんは苦労したんだなと思ったら涙がでました”
”生まれた時の様子を聞いて、ぼくはうれしかった。なぜかというと「無事に生まれてきてくれてありがとう」というお母さんの感謝の気持ちがすごくうれしかったから。やっぱりどんなにケンカしても好きなんだなということがわかりました”
この日に知ったこと、感じたこと、気づいたこと、確かめ合ったこと。
どんなに社会が、周りが、状況が変化しようと、揺るがない大切なものだなと感じます。
保護中: 3学期始業にあたってのお知らせ
保護中: 制服採寸会は予定通り行います
2学期のふりかえり 走る会
2学期終業式の前日に、高学年の「走る会」が行われました。
この走る会は、体育の授業で取り組む長距離走の集大成として、毎年高学年で行っています。
授業では、「いかに速く走るか」ではなく、「長い距離をマイペースで気持ちよく走る」ことを目標に、2人1組になってお互いのタイムを記録しその記録を見ながら、それぞれがマイペースをつかんでいけるよう頑張ってきました。
本番では4人1チームを作り、自分が走る距離を自分で選択し、その距離を何分で走ることができるかの予想タイムを立てます。そしてそのタイムに限りなく近づけるようチームで声をかけあいながらリレー方式で走ります。
また、2週間前から実行委員を立ち上げ、自分たちでこの会をつくりあげていくために、5、6年生が協力してこの会の運営に取り組んできました。
委員会で決まった、走る会の目標です。
①走るのが得意な人も苦手な人も、走るのがもっと好きになる会にしよう。
②みんながマイペースで走り、走ったという気持ちよさを分かち合う会にしよう。
③声をかけあい、チームワークを高めよう。
④コロナ対策をしっかりしよう。
賞も決めました。
個人がもらえる「ピタリ賞(予想タイムとぴったり)」「マイペース賞(±10秒)」と、チームでもらえる「チームワーク賞(チームの中にピタリ賞もしくはマイペース賞の人が2人以上いる)」です。
お昼休みや放課後を使って、実行委員会では何度も話し合いをし、準備を進めてきました。

そしていよいよ本番。冬の温かな日差しに雲一つない、絶好の走る会日和でした。

第一走者が走り始めます。同じチームのメンバーは、「今〇周だよ!」とか、「ちょっとペースが速いよ!」など、横から一生懸命声をかけています。
第二走者、第三走者、そして第四走者へとバトンタッチされていき、次々とゴール。みんなマイペースで走れたのか、苦しそうにしている人は少なく、走った後は汗をふきつつ余裕を持ってその後の走者の応援をしていました。

「〇〇が誤差3秒だったよ!」
「見て!ピタリだった!」
「チームワーク賞、取れなかった~」
あちこちから喜びの声や悔しそうな声。一生懸命取り組んだことが伝わってきます。

表彰式では、賞を取った人がたくさんいて賞状が足りなくなるアクシデントもありましたが、委員会で立てた目標を達成することができた、とてもいい会となりました。
<子どもたちの感想>
「今日は自分にとって二度目の走る会でした。
前回私は2km走ったので今回は4km走ろうと思って4kmを選びました。前回はマイペース賞だったので、今回もマイペース賞かピタリ賞を取りたいと思ったのですが、取ることはできませんでした。
でも気持ちよく走れたし、みんなが応援をしてくれてとっても楽しかったです。」
「4kmで大変だったけれど、頑張って走ることが出来てとっても楽しくて、また走りたいと思いました。
実行委員が頑張って動いてくれたおかげでここまでできたのでとても感謝しています。」

2学期のふりかえり おいしい、たのしい、やきいもの会
やきいもの会は、秋の恒例のパートナー活動です。
2学期は忙しく過ごしてきたので、触れ合いは久しぶり。みんなとても楽しみにしていました。
1年生が畑で育てたさつまいもを収穫し、5年生と一緒にやきいもにします。

クラス役員さんの協力も得ながら、
特製の「ふね」(鉄製の火起こしの土台)を設置し、薪を運び、火をつけます。
今年は合宿活動が行えなかったので、5年生にとっても久しぶりの焚き火。
理科の実験でマッチの扱いに慣れてきたこともあり、割とスムーズに着火させることができました。

校庭では、クラスごとにお芋の準備をしました。
ぺーパーにつつんだお芋をジャボンと水に浸し、それをアルミホイルでしっかりとくるみます。
「こげちゃうから、ぜんぶくるんでね!」「もう一枚巻いてもいいよ」
1年生の手元を5年生がやさしく見守り、サポートしていました。
いよいよお芋を投入!火の熱を体で感じる瞬間です。
5年生の火の番担当者が交代で焼き加減を調整していきます。
火バサミで薪を移動させたり、鉄串で焼け具合をたしかめたり、
みんな熱心に作業してくれました。

焼き上がりまで、校庭いっぱいにみんな実によく遊んでいました。
(体育の授業を移動してくれたクラスのみなさん、ありがとうございます。)
火の番担当の間は、ペアの5年生が1年生の面倒をみてくれます。
しぜんひろばでは、パートナーのお姉さんにブランコを押してもらったり、
みんなでかくれんぼやおにごっこをしたり。
「鬼はだれがやる?」と5年生がリードしていて頼もしく感じました。
野球をしているグループもありました。

1年生も、5年生もとっても楽んだ秋のひととき。
火を囲む大人たちも「焚き火っていいですねえ〜」「子どもの頃は、落ち葉だけで焼き芋しましたよ」と会話が弾みました。
外は真っ黒でも、中はきれいな黄金色。みるからに美味しそうです。
今回はその場で食べることができませんでしたが、
来年は火を囲んでみんなでお芋を頬張れますように。
2学期のふりかえり BOOK工作団―本の中のクリスマス―
11月から後期団活動が始まりました。オンライン子ども団呼びかけ集会では、さまざまな団のアイデアが出されました。最終的に、野球団、バレーボール団、K-POP団、イラスト団、UVレジン団、アニメマンガ愛好団、BOOK工作団、ペットボトルロケット団が成立しました。
今回は、BOOK工作団の活動をご紹介します。
BOOK工作団は、本にまつわるモノづくりをする団です。しおりやブックカバー、豆本を作ったり、物語に出てくるものを作ったりします。


11月には豆巻物をつくりました!(『おまめの豆本づくり』柴田尚美著/白水社より)
12月は、「本の中のクリスマス」をテーマに、クリスマスツリーの飾りを作りました。
『やかまし村の春・夏・秋・冬』(アストリッド・リンドグレーン作/大塚勇三訳/岩波書店)で、スウェーデンの子どもたちがクリスマスツリーに飾るショウガ入りクッキーや、ハート型の紙のかご(ユールヤータ)、『大きな森の小さな家』(ローラ・インガルス・ワイルダー作/恩地三保子訳/福音館書店)で、かあさんがクリスマスにもらう「赤いリンゴにちょうじ(クローヴ)のつぼみをいっぱいつきさしたの」などを作ってみました。校庭の姫リンゴや、クルミも飾り、昔ながらの手作りクリスマスツリーになりました。


図書室のツリーに飾りました。

こちらはもみの木の枝も本物。いい香り!
今年は感染症予防のため、調理や飲食には制限があり残念ながら食べられませんが、図書室にはりんごとスパイスの甘い香りがただよい、クリスマス気分を盛り上げてくれています。(この香りをお伝えできないのが残念!)
BOOK工作団の本にまつわるモノづくり―こんな本の楽しみ方もステキだなあと思います。

『クッキーのおうさま』(竹下文子作/あかね書房)もいますよ。
2学期もお世話になり、ありがとうございました[Ⅱ-246]
先日、「今年、最も嬉しかったことの一つは、博くんと何十年ぶりに連絡がとれたことでした。学校のHPから(偶然見つけた―中村)、生き生きと児童に接しているお姿が拝察でき、しみじみと感銘を受けました。一緒によく遊んだHKくんとは、昨年、コンタクトがとれ、今年から賀状の交換を再開しました。(中略)団地は(私たちが暮らしていた―中村)現在、再開発中で、博くんやKくんと遊んだ団地や芝生は、鉄柵で仕切られ、近づくこともできませんでした。時代の流れを感じさせられます。/来年は我々の世代も50代後半。多難な年になりそうですが、健康第一にやっていければ、と思っています。博くんのご自愛を祈願しております。状況が落ち着いたら、Kくんと3人でお会いしたいものです。(後略)」という便りと、ご本人が書かれた新聞記事をいただきました。恥ずかしながら「博くん」というのは私で、連絡をくれたSくんは幼馴染。Sくんが偶然、初等部のHPの写真を見て、ひょっとしたら「博くん」かもしれないということで便りをいただきました。その時も、それからも嬉しくて嬉しくて。今回の便りでは、毎日日が暮れてまで遊び、よく怒られた思い出深い団地が変わってしまうことの寂しさも感じました。
今年も、6年生に「自分史」を取り組んでもらっています。私も特別な子ども時代を振り返り、またベーゴマやおおやまごまを上手にまわせるように取り組んでみようと思っています。

ここからは、12月の「初等部通信」に書いた原稿です。
一、コロナ(「SARS-CoV-2」)の不安、心配
幼稚園保護者の皆さんとの学習会の打ち合わせで、「休園中、我慢しなければならないことも多く、気持ちの感情表現が激しくなっている。子どもの気持ちがざわついた時に、どのように接していけばよいのか。」という問いが出されました。
私は、「新型コロナウイルスに係る就学前の子育て家庭への緊急アンケート調査報告書〈6月5日公表版〉」(特定非営利活動法人 全国認定こども園協会 実施)より学び、コロナの不安、心配になる人が私も含めてたくさんいて、生活を制限する中、子どもも大人も大変しんどい思いを抱えていることを前提に話しました。
調査によれば、七割以上の親が子どもとの過ごし方に悩み、五割以上の親が心身の疲労を生じ、「イライラして怒りっぽくなった」、「子どもを叱ることが増えた」と回答しています。
子どもに関わる自由記述には、「メディアの利用が増えたことを心配」「体重増加、蕁麻疹、吃音など症状の表れ」「イライラしている、暴力的になった」「不安定で、パニックに陥り、収拾がつかなくなることが毎日のようにある」などがありました。保護者の変化としては、「とにかく疲れる、とにかく不安」「一人の時間が全くなく、辛い」「子どもを叱り自己嫌悪に陥ることを繰り返している」「子どもを可愛いと思えなくなった」などでした。
不安や心配などを誰かに相談でき、助けをもとめられるような関係づくり、社会にしていきたいと思います。思い通りにいかないことが当たり前、そんな中でも、たとえば本をいっしょに読んでほんの少しほっとできる時間を持つことなど、出された問いを皆さんと話し合いたいと思いました。
学習会の少し前には、『わかぎり』座談会に参加し、休校中の大変さや新たな発見など、各ご家庭の様子を直接聴くことができました。今後も話し合う場を持ちましょう。
何をしているの? 何が出てくるんだろう?
二、創立65周年
初等部の創設は、1955年です。今年は創立65周年でした。節目の年に、桐朋幼稚園の出発点、原点はどこにあったのか、何を大事にしてきた幼稚園なのかを確かめておきたいと考えて、幼稚園発行の『桐の朋(とも)』に書かせていただきました。
桐朋幼稚園は、創設時に大事にすることが明確だったのではありません。もちろん桐朋学園創設からの「一人ひとりの人間を大切にし、豊かな個性と自主の精神を育む〝人間教育〟」を目指したと思いますが、「私(たち)のやっている保育は果たして本当にこれでいいのか」と模索する日々でした。
創設メンバーの大場牧夫先生は、「今日の午前中の保育でも、子どもを人間として見ていないような発言が実際にあった気がします。その時は子どもに対して人間以下の、それこそ、未分化だ、未発達だ、〈そういえば、あの子は三月うまれだったな〉というような見方で、自分を納得させてしまう。そういうことがあるような気がします。
そうすると、あの子なりに何が表したいのかという受け止めの姿勢が、自分のなかから消えて、〈あの子は、しょうがないな〉〈休めば保育がやりやすいんだけど、水ぼうそうにでもなれば〉と思ったりします。こう考えるようになったら、人間として子どもを認めていないわけです。現実に私なども、ふっと、冷たい風が心のなかを吹き抜けていくことがあります。」(『原点に子どもを 大場牧夫の保育論』建帛社)などと率直に振り返り、葛藤しています。(こうした振り返りを率直に語ることができる大場先生のようにありたいです。)
創設から約15年の模索、葛藤を経て、保育のいろいろな場面で、人間として子どもが認められ、尊ばれるのかという原点、すなわち児童憲章(1951年)の理念に辿り着いたのです。このことを桐朋幼稚園では、〝原点に子どもを〟と表現し、実践と研究で大切にしてきました。
児童憲章は、日本国憲法の精神にしたがい、すべての児童の幸福をはかるために定めた憲章です。
児童は、人として尊ばれる
児童は、社会の一員として重んぜられる
児童は、よりよい環境のなかで育てられる
1 すべての児童は、心身ともに、健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される。(12の柱が書かれています。)
⒓ すべての児童は、愛とまことによって結ばれ、よい国民として、人類の平和と文化に貢献するようにみちびかれる。
最後に、桐朋学園の出発点、原点はどこにあったのか、何を大事にしてきた学園なのかについて触れます。
桐朋という学校は、戦前の山水時代を経て、戦後、桐朋として再出発するにあたり、いち早く教育基本法の謳う「自主・敬愛・勤労」を教育目標として掲げて、生徒一人ひとりの人間を大切にし、豊かな個性と自主の精神を育む〝人間教育〟を一貫して推進してまいりました。
21世紀を生きる若者には、個人の価値と尊厳を重んずるとともに真に有為な良き社会人になることが求められています。それは自立した一人の人間として自己を生かすとともに他者を生かす生き方であり、地球的視野に立って、さまざまな条件の異なる人々と手を携えて生きるため、環境と人間を真に尊重する生き方でもありましょう。新たなヒューマニズム、真の意味での個人主義が求められています。
これからの桐朋教育は、これまで育んできた一人ひとりの児童・生徒を大切にする〝人間教育〟の伝統に立って、普遍的にして個性豊かな文化の担い手を創り出していきたいと思います。
(桐朋学園男子部門「広報(2006)」小柳敏志校長。その後、小柳先生は理事長として、桐朋の原点を見据え、現在と未来を創造し、学園全体を支え続けてくださいました。)

これからも何を大事にしてきたのかを確かめながら、保育、教育を行っていきます。
たいへん心配な状況が続いています。皆さん、どうかご自愛ください。
次の季節の準備

一段と冷え込んできたこの頃。
落ち葉を踏みながら職員室の前を通りがかると、1年生が花壇に並んでいます。
「なにしているの?」と尋ねると、球根をみせてくれました。


毎年、新入生を出迎えてくれる色とりどりのチュウリップ。
次の春の光景を想像したら、ちょっとだけあたたかくなった気がしました。
何色のお花が咲くかしら?
走る会にむけて
高学年の子どもたちは、冬季のからだづくりの一つとして体育や朝のHRで長距離走に取り組みます。
初等部と中高部の校庭をぐるりと走ると1周が約400メートル。
身体に負担をかけすぎず気持ちよく走れるように、心拍数を測り、1周ごとのタイムも記録していきます。
黙々と、あるいは友達と肩をならべて、それぞれのペースで走ります。


学期末には、5年生・6年生合同の走る会が予定されており、実行委員会も動き始めました。
いかに目標タイムに近く走れるかをチームリレー方式で競います。
昨年は「ピッタリ賞」の人もいたのだとか。
今年はどんな記録が出るでしょうか。楽しみです。
顕微鏡を使って・・・
理科の授業は感染対策の関係でずっと教室で行ってきましたが、少しずつ、教室を離れ理科室での実験を行うことが増えてきました。
先週の6年生の授業では、アスパラガスの切片を顕微鏡で観察し、スケッチをしました。久しぶりの顕微鏡ということで、丁寧に準備を進めました。
まずはプレパラートづくり。スライドガラスに切片をのせ、空気が入らないようにスポイトを使って水をたらし、上からカバーガラスをのせます。カバーガラスはとても割れやすいので注意が必要です。

プレパラートができたら顕微鏡にセットし、ピントを合わせながら観察していきます。レンズをのぞくと見たいものは反転して見えるので、そこを合わせていくのも難しい。
「見えた!」
「すごい!ちょっと気持ち悪い・・・」
「見えない~誰か助けて~」
「うわ、もうスケッチする時間なくなっちゃったよ!」
続きはまた次回に持ち越しです。
