投稿者: tohoblog
家の周りの地図発表
3年生の社会では、フィールドワークを中心に、小学校の周辺の地形や建物、様子などを自分の足で調べてきました。地図を見ながら歩くことで、地図のすごさや便利さに気が付いたり、地図上からはわからない地形の高低差を感じたり、新たな発見があったりする面白さがあります。
夏休みには地図学習のまとめとして、家の周りの地図を書くことに取り組みました。お家の人に助けてもらいながら、自分が1学期に学んだことを思い出しながら作りました。子どもたちの中には1週間以上時間を使い、何回も歩いて確かめた人が複数いました。
2学期の今、その宿題で取り組んできた地図の発表をしました。自分の作った地図のおすすめスポットやこだわりのポイントなど絞って説明できるように各自が発表の準備をすることも学びの一つとしました。
まずは、学習班ごとで発表。聞いてもらうこと、アドバイスやいい所の共有をしました。
次に、お客さん役とお店屋さん役に分かれて発表をしました。お祭りの屋台のようなイメージです。お客さんが来たら、お店の人は自分の地図を懸命に発表します。聞く側のお客さんはその発表を聞いて、一言感想を伝えるやり方です。制限時間内でいくつもお店を訪れていいことにしているのでどんどんお客さんが変わります。お店屋さんは何度も発表をするので、目に見えて発表が上手になっていくところがまた、面白いです。
発表の後は、方々から通学している子どもたちの住まいを京王線や世田谷線や中央線の路線図やバスの各方面の経路イメージを床に提示し、そこに作った地図をおいてクラスの住まいマップを作りました。
地図を置いていくと、面白いことに、地図がつながる人や重なる人がいたり、意外とお家が近いことにびっくりしていたり、ここでも発見が色々でした。自分の住まいの場所がだいたいわかること、学校からの距離が少し遠い、〇〇さんの家からは、かなり遠い・・・など、置いた地図の位置によってイメージが出来ることはこの学習の面白い所の一つです。
全員が置いたら、少し高い所からマップを見下ろしました。上から見ることでより具体的にイメージすることができたようです。
実際に自分の目で見て、歩いて、動いて、たしかめながら作った地図が大活躍でしたね!!よく、がんばったね!
桐朋学園大学音楽学部学生さんの素敵な演奏を聴きました [Ⅱ-203]
9月10日(火)、小学校の音楽室で、桐朋学園大学音楽学部学生さんによる演奏を聴く会がありました。
前半は、4歳児クラス、5歳児クラスの子どもたちが『くるみ割人形(行進曲、金平糖の踊り、花のワルツ)』を聴き、後半は、3歳児クラスの子どもたちが『おんまはみんな』『山の音楽家』を聴きました。それから幼稚園で歌っている歌を演奏してくださいました。音楽に合わせてからだを動かす子、時どきびっくりした様子を見せる子、笑顔でじっくり聴き入る子など、子どもたちはとてもたのしんでいました。
小学校音楽室での演奏後に、幼稚園の部屋に移動して、楽器を弾いてくださいました。演奏に合わせて踊り出す子、自分も楽器をつくり演奏しようとする子もいました。
すばらしい機会をつくってくださった学生さん、大学の先生方、たいへんありがとうございました。
桐朋学園は、男子部門、女子部門、音楽部門の3つの部門があります。共通の基盤としているのが、一人ひとりの人格を尊重し、自主性を養い、個性を伸長する、ヒューマニズムに立つ「人間教育」です。子どもたちは充実した環境でじっくり育ち、人間としての無限の可能性を豊かに開花させています。
部門同士の交流もすすめています。1学期に小学5年生が音楽学部に行き、演奏を聴かせていただきました。小学校に来ていただいて、3年生が『くるみ割人形』を聴かせていただきました。そして今回の交流。こうした交流、つながりを大切にしていきます。
今年度の出願について
今年度から、出願はインターネット出願になります。
ご自宅から出願をすることができます。来校の必要はありません。
出願の際は本校ホームページ内にある緑色のバナー「出願はこちら」をクリックし移動して下さい。
出願手続きの流れ・日程は以下のようになります。
①出願者の情報登録 9月3日(正午)~10月3日 23:59
②受考料の振り込み 10月1日0:00~10月3日 23:59
③写真票・志望動機書の送付 10月11日~10月18日
④受験日の集合時間などのメール受取10月下旬
下記の資料(青い字をクリック)もご参考ください。
嵐のあと
台風15号の真夜中の暴風雨には大変おどろかされました。
不安な思いをした人も多かったと思います。
各地の被害のニュースに心が痛みます。
あらためて、自然の力の大きさを感じます。
小学校では午後から校舎の点検をしたり、落ち葉や枝の片付けを行いました。
大きな袋がいくつも満杯になりました。
校庭の真ん中のメタセコイアの木のてっぺんが折れてしまいました。
直径20センチ以上ある幹がばさっと落ちていたようです。
昨日までの見慣れたシルエットが変わってしまいました。
いつもの通学路にも変化があるかもしれませんので、
明日は気をつけて落ち着いて登校してください。
5年生は八ヶ岳に出発ですね。お天気が安定することを願います。
高校、大学の改革と小学校、中学校の国語教育について[Ⅱ-202]
これまでに、「高大接続の教育改革」や「高大接続改革と2021年度以降の大学入試」など大きな話題としてあげられています。その内容を小学校でもよく学びたいと思います。特に、高校・大学接続と「国語」改革、2022年度より実施の高校新学習指導要領の内容についてです。斎藤孝明治大学教授が、「これから高校の国語教科書と、学習内容は大きく変わっていきます。ということは、高校に接続する、中学校や小学校の国語教育もいずれは変わっていかざるを得ません。」と、『文學界』2019年9月号で書かれていました。
『世界』2019年9月号では、「日本文藝家協会(理事長・出久根達郎氏)は、今回の国語改革について『日本の将来にとって大変に重要な問題をはらんだ喫緊の課題』であるとの声明を発表しています。作家で日本ペンクラブ会長を務めたこともある阿刀田高さんも『高校国語から文学の灯が消える』」(阿刀田さんは『文藝春秋』2019年1月号にそのことを書かれています)と懸念を表明」されていたことが取り上げられていました。
日本文藝家協会が、2019 年 1 月 24 日に出した「高校・大学接続『国語』改革についての声明」(公益社団法人 日本文藝家協会 理事長 出久根達郎さん)を読みました。以下に引用します。
いま高等学校「国語科」が大きく変わろうとしています。ひとつには、2022 年度から施行される新「学習指導要領」による大幅な改訂が行われます。授業では必修科目が変更され、半分の時間を実用文や資料の扱いにあてることになります。選択科目としては、「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探求」という科目が新設されることになりますが、実質的にはここから2 科目選ぶのが精一杯で、多くの高校が実用的な「論理国語」と「古典探求」を採るのではないか、と目されています。
これによって実学が重視され小説が軽視される、近代文学を扱う時間が減るなどの危惧を訴える声が、既に多くの作家や有識者からあがっています。近年、国語教育は実用的な力をつけるための内容に変えるべきだという意見が強まり、結果として大学入試問題や教科書から文芸作品が減っていることも事実です。
それは、もうひとつの大改革、いわゆる「センター試験」が廃止され、代わって「大学入学共通テスト」が 2021 年から実施されることにつながっているからです。大学入試と直結する高校教育は、新たな入試に合わせた「国語」授業に変わらざるをえません。
一例をあげると、既に 2017年にはこの新しい大学入学共通テストのモデル問題として、これまで全く例のなかったような、生徒会の規約や自治体の広報、駐車場の契約書が問題文として出題されています。あたかも実用文を読み、情報処理の正確さ、速さを競うための設問といった印象も受けます。この点に関しても、複数の識者たちから疑問の声が出されています。
このように、とくに高校と大学と接続した教育現場でこの数年で起きることはおそらく戦後最大といってもいい大改革であり、日本の将来にとって大変に重要な問題をはらんだ喫緊の課題です。この危惧すべき流れをよりよい方向に修正するため、文芸家・実作者の団体である日本文藝家協会は、この問題に一丸となって取り組んで行くことを表明します。
やるべきことは、文部科学省が提示するこの新たな国語教育について、作家や教師、教育機関、出版者など現場の担当者、そして各分野の有識者、専門家の知力を総結集することです。そのために、オープンに意見を交わすことのできる公開の場を設けていきます。もとより、たくさんの問題が複層する大きな課題です。単純な二項対立や表層的な水かけ論ではなく、日本語とは何か、文学とは何か、教育とは何かという根本的な問いかけを、未来を見据えて、真摯にすることだと考えます。ぜひ多くの方々に参加していただきたいと思います。 以上
先ほどの斎藤教授は、「高校に接続する、中学校や小学校の国語教育もいずれは変わっていかざるを得ません。」と書かれていましたが、小学校でも、今年度実施の全国学力・学習状況調査の内容を読むと、かわってきたとも捉えられます。出題された問題が、これまでは物語文、説明文でしたが、今年度は「公衆電話調べ」(公衆電話の設置年代別グラフ、利用理由調べ表、町の公衆電話設置場所地図)の3つの資料の読み取り、「食べ物の保存方法調べ」(調べたことをノートに書いた記録)、「畳職人へのインタビューの仕方」でした。
高校・大学接続「国語」改革、2022年度より実施の高校新学習指導要領の内容を検討すること、小学校とのつながりで考えること、そこにはどのような教育を私たちは大切にするのか、文学を学ぶとは人間の発達にとってどのような意味があるかなど、大切な問題があると考えます。
この間に読んだのは、『世界』2019年9月号 「対談 国語教育崩壊は回避できるか? 小森陽一(東大名誉教授)・紅野謙介(日大教授)」と、『文學界』2019年9月号 特集「文学なき国語教育」が危うい! 北村薫(作家)、紅野謙介(日大教授)、齋藤孝(明大教授)、俵万智(歌人)、千葉雅也(立命大准教)、前川喜平(元官僚)氏らが執筆されたものです。紅野さんは、新書も出版されていました。
※ 写真上 3歳クラスの子どもたちの粘土の様子、写真下 8月17日天声人語(朝日新聞朝刊)
本日(9月9日)は、休校とします
京王線の運航再開予定時刻が「9時頃」との発表がありましたので、本日は、休校とします。
明日9月9日(月)の登校について
今夜から明日9月9日(月)にかけ、台風15号が関東地方に上陸する予報が出されています。
明日は、校内の状況の確認を行うため、子どもたちの登校時刻を10時30分とします。
10時より前の登校は控えてください。ご家庭でも登校路の状況の確認をお願いします。また、明日はパン、おにぎりの販売は行いません。
尚、天候や交通状況によっては、朝7時過ぎに緊急電話連絡網を回す可能性もあります。
よろしくお願いします。
2年生の子どもたちから [Ⅱ-201]
始業式のはじまりに、3年生全員が「4つのいろのうた」を歌ってくれました。続いて、4年生が、7月八ヶ岳合宿の思い出を話してくれました。ありがとうございました。
その後、私から「防災-大地震が起きる可能性が高いと予想されています。歴史、地理、科学などを学び、備えよう」を話しました。(前号200参照)
始業式が終わり、2年生のクラスで話し合ったことを担任の先生から聞きました。
担任「校長先生の話を聞いて、何か思ったことや感じたことはあるかな?」
子「昔の人は、すごく恐ろしい体験をしていたことがわかった。10年後~20年後に大きい地震がくるから、どうしたらいいのかな? でも、『くるかも』って言っていたから、こない可能性もあるでしょ?」
担任「そうだね。こない可能性もあるよね。だけど、大きい地震がきた時に悩む時間はないよね。今のうちに考えておくことも大切じゃないかな?」
子「地震が起きたら、机の下に隠れる。あとは電信柱につかまる。学校の中で起きたら、先生の話を聞けばいいけど、電車に乗っているときに地震が起こったらどうしよう?」
担任「もし電車が途中で動かなくなったらどうする?」
子「家まで歩いて帰る。でも、学校の方が近かったら学校に戻る。近くに大人の人がいたら、その人に声をかけて助けてもらう。お母さんに電話をして迎えに来てもらう。」
この後もいろいろな話をしたそうです。発言したい人がたくさんいて、紙にも書いてもらったそうです。
子「10年後とか20年後とかにくるって言っていたからびっくりした。大きい津波がきたら、高いところに逃げる。」
子「自分が大人になったら、子どもを助けたいと思った。」
子「一生懸命勉強して地震に備えておく。」
子「地震がきたら、できることは何でもする。家族で助け合う。何よりもみんなの命が大切です。校長先生が『地震が10年~20年後にくるかも』ということをみんなに伝えてくれなければ、地震がくるということがわからなかったです。なので、伝えてくれたことがありがたいと思いました。」
子「2030年~2040年に地震がくるかもしれない。そのときは18歳です。それまでに一生懸命勉強を頑張って、自分のためになるものをつくりたい。」
担任の先生は子どもたちの声を聴きながら、「子どもたちにとっては、『10年後』『20年後』ということばがキーワードになったようで、その時に自分が何歳なのか。その時までに何かできることはないのか。大地震、大津波が起こったら、どうすればいいのか。真剣に考え、話し合うことができました。(この後に行う)引き取り訓練の意図、必要性も理解したようでした」と教えてくれました。
担任の先生が問いかけ、その様子を教えてくださり、子どもがどのように受けとめたのかを学ぶことができました。
※写真上 桃太郎ごっこの旗をつくっています。写真下 しぜんひろば工事
9月7日の説明会にお越しの方へ
説明会にご予約された皆様に4点のお願いがございますのでご確認ください。
①学校説明会にお越しの際は、受付票を印刷しご持参ください。
受付票の印刷は、予約システムにログイン後、水色の「申込確認・変更」をクリックし、ページ下部にある緑色の「受付票表示」からできます。お手数をおかけしますがよろしくお願いします。
②各コース受付は15分前からになります。
説明会は定刻から行いますので、Aコースの方で最終の案内グループが移動してからご到着された場合は恐れ入りますが、見学はご遠慮いただくことをご了承ください。
また、B、Cコースでご予約の方は早く到着されますと、かなりお待ちいただくことになりますので、どうかお早い到着はご遠慮いただけますと幸いです。
③各コース受付開始から満席の状態が続いております。数多くのお問い合わせをいただいておりますが、お答えできない状況であります。誠に申し訳ございません。すでに受付をされている方で、万が一キャンセルの場合はマイページからのキャンセルをお願いします。
④また、小さなお子様を含めまして申し込みの人数を上回るご来校はご遠慮願います。
明後日は高温が予想されます。お子様連れの方は、安全第一でお越しください。また、暑さ対策もよろしくお願いします。長くなりましたが、みなさまのご来校をお待ちしております。
2学期もどうぞよろしくお願いします [Ⅱ-200]
夏休み中、ゆり組の子たちと保護者のみなさんがモルモットを大切に育ててくれました。小学生と保護者の方たちは、畑の草取りや作物の収穫をしてくれました。ありがとうございました。
学校では、大規模なプール改修工事、しぜんひろばの竹の撤去や塀の改修工事、池の工事、校舎内トイレ改修工事、教室のワックスがけなどを行い、子どもたちとの新学期をたのしみに準備をすすめてきました。
今学期もどうぞよろしくお願いします。
大地震は起きると予測されています。歴史や科学、地理などを学び未来に備えましょう
1923年9月1日11時58分、「大地は激しく波打ち、立っているのも困難」な巨大地震が起きました。相模湾海底を震源とする激震で、東京、神奈川、千葉、埼玉、静岡、山梨、茨城など大きな被害がありました。犠牲者10万人以上(約9万人は焼死、東京の被災者は住民の半数を超える150万人)の関東大震災でした。
「(小学生が、始業式の後に友だちの家で遊び、お昼なので帰る時のこと)突然体がはね上がったと思った直後、地面が横に激しく揺れはじめました。立っているどころではなく、恐ろしさでしゃがんでしまいますと、傍の家の瓦が波のような音を立ててすべり落ち、壁も崩れてきます。…道に並木がありましたので、私は樹木にしがみつきました。木も右に左に揺れていましたが、この樹木をはなしたら死ぬと思いました」(『関東大震災』吉村昭)
歴史を振り返れば、巨大地震は太平洋側で何十回も起きてきました。火山学、地球科学を専門とする鎌田浩毅氏は、「巨大地震の起きる時期について、過去の経験則(1944年昭和東南海地震、1946年昭和南海地震。その前は1954年に同じ場所が32時間の時間差で活動など)やシミュレーションの結果(東海地震、東南海地震、南海地震の3つの震源域が時間差を持ちながら活動)から、地震学者たちは西暦2030年には起きると予測しています。私自身も2040年までには確実に起きると思うので、講演会や雑誌取材などありとあらゆる機会をとらえて皆さんへこの大事な情報を伝達しています」(『特別授業 3.11 君たちはどう生きるか』河出書房新社)と述べています。
20世紀後半、地球科学はプレートテクトニクス原理を発見。日本はなぜ噴火、地震と津波が起きるのかわかりました。「地殻はプレートと呼ばれる板の集まりで、それはあるところでは湧き出し、遠くへ移動し、あるところで他のプレートの下に潜り込んで消滅する。日本列島はプレートの境界線にある。(中略)プレートの動きが生んだのが日本列島なのだ。線の上にできたから細長いし、境界線上だから不安定で火山が多く、噴火と地震と津波が頻繁に起こる」(池澤夏樹、同上)
太平洋などには、「海底の大きな溝状の谷」「地震の巣(震源域)」があります。2011年3月11日の東日本大震災で日本列島の地盤自体が変化し、世界屈指の変動地域である日本に暮らすために準備が必要と言われています。また火山の噴火の誘発も考えられています。
こうした歴史、地理、科学などを学び、備えておく必要があります。
2011年3月11日、東日本大震災のことを覚えています。3階で5年生と授業中でした。机の下に潜ったものの、揺れの大きさ不安になりながら、子どもたちには大丈夫だからしっかり持ってと何度も大声で言いました。子どもたちは、「揺れてる時、心臓がめっちゃドキドキして、痛かった」「今までに経験したことのない揺れだった」「どうしよう、家が倒れていたら」などと思ったそうです。下校をしていた子たちがいました。電車が止まり不安の中で、見ず知らずの大人に助けてもらったなどを聞きました。その後、学校は閉鎖(卒業式のみプレイルームで実施)、再開したのは、4月8日でした。
写真上、ゆり組の子にたんぽぽの子たちが「亀の世話をありがとう」と言いにきたところに出あいました。下は、工事中のしぜんひろばの様子